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今を春べと咲くや此の花 ~ 咲耶演武伝 ~  作者: 椎名 将也
第1章 神社幻影隊
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7.大人の事情、子供の秘密

 国城大和(くにしろやまと)は小さい頃から体も大きく、力も強かった。小学校六年生の時には、カツアゲされた友人のお金を取り返すために、中学生三人を相手にして喧嘩に勝った。だが、それが大和の運命を大きく変えることになった。


 次の日、学校からの下校途中に、大和は十人以上の中学生に囲まれた。大和が叩きのめした中学生の仲間たちだった。町外れにある廃工場に連れ込まれ、大和はリンチとも言える集団暴行を受けた。どんなに腕っぷしに自信があっても、多勢に無勢では為す術もなく一方的に痛めつけられた。


 全治三週間の大怪我を負った大和は、傷が癒えるのを待って所轄の警察署に行った。だがそれは、集団暴行をされたことを訴えるためではなかった。警察の生活安全課が小中学生の非行防止と健全育成を図るために推進している柔道を学ぶためだった。


 初めて柔道着を身につけた大和は、自分よりも低学年で遥かに非力な男の子に投げ飛ばされた。

(こんな小さな奴でも、俺よりも強い……。それなら体の大きな俺が真剣に柔道をやったら、もっと強くなれるはずだ……!)

 大和は柔道の魅力にのめり込んでいった。


 中学、高校と六年間を柔道一筋に生きた大和は、数々の大会で優秀な成績を修めて推薦で大学に進学した。大学でも柔道部に所属し、授業もろくに出ずに毎日必死で練習をした。

 その結果、大学二年の時には全日本学生柔道優勝大会で、見事優勝を果たした。テレビや雑誌などでも取り上げられ、大学内でも大和は一躍、時の人となった。


 それを妬む連中がいたことに、当時の大和は気づかなかった。大和のせいで代表選手から外された三人の三年生が、彼を慕っていた後輩の女子部員を拉致して輪姦したのだ。その女子部員は柔道部だけでなく大学まで退学し、故郷に帰ってしまった。


 最後の別れを告げに来た彼女から輪姦の事実を聞かされた大和は、激情に駆られて道場に乗り込んだ。そして、皆が止める間もなく三人の三年生を殴りつけ、重傷を負わせた。上級生に暴行を働いた理由を問われても、大和は黙秘を貫いた。事実を話せば、退学した後輩が人々の好奇の視線に曝されることが分かりきっていたからだ。


 大学側は大和に反省の色がないと判断し、退学処分を言い渡した。柔道界のスターから一気に転げ落ちた大和は、酒と女に溺れ始めた。アルバイトで得た金を注ぎ込んでスナックや風俗店に通い、女の体に鬱憤(うっぷん)を吐き出した。心配する親や友人たちとも疎遠になり、大和は人生のレールを踏み外していった。


 ある時、悪友から割のいいバイトがあると紹介されて、大和は二つ返事で承諾した。指定された場所は横浜港の倉庫街にある小さな貸倉庫だった。一見して暴力団と分かる男たちが、大和にアルミ製のアタッシュケースと鍵を渡してきた。


「絶対に中を見るんじゃねえぞ!」

 脅すように告げられた言葉に、大和は蒼白になりながら頷いた。見なくても中身が違法な薬物か銃器であることは、容易に想像が付いた。真夏だというのに男たちは全員がスーツを着ていた。その左胸が異様に膨らんでいることに気づき、大和は恐ろしさに全身が震えだした。


「いいか、坊主……。ヘマしやがったら、どうなるか分かってるな?」

 スキンヘッドの大柄な男が、大和の胸ぐらを掴みながら告げた。大和はガクガクと震えながら、何度も頷くことしかできなかった。

 その時、倉庫の入口からハスキーなメゾアルトの美声が響き渡った。


「その子、返してもらえるかしら? 私たちの大切な仲間なの……」

 場の空気をまったく読まない言葉を告げながら、一人の女性が微笑みを浮かべて立っていた。大和はその女性を見た瞬間、落雷が落ちたように全身を震撼させた。かつて見たどんな女優よりも、彼女は美しかった。


 肩で切り揃えた亜麻色の髪を靡かせ、小さめの白い顔には切れ長の眼とブラウンがかった黒瞳が美しい輝きを放っていた。細く高い鼻梁に続く淡紅色(ローズ・ピンク)の唇は、(つや)やかな煌めきと女性らしい優しさに満ちていた。

 身長は女性としてはやや高めで、百七十センチくらいだった。豊かな胸と細いウェスト、丸みを帯びた尻は、真紅のチャイナドレスを一際(あで)やかに際立たせていた。年齢はまだ若く、大和とほとんど同じくらいに見えた。


「国城大和ね……? 助けて欲しければ、私の奴隷になりなさい」

 天使の微笑を浮かべながら、その艶やかな唇から彼女は悪魔の言葉を告げた。

「ど、奴隷って……」

 茫然と呟いた大和の背後から、怒号が響き渡った。


「何だ、姉ちゃんッ! どこのコールガールだか知らねえが、来る場所を間違ってるぞ!」

「それとも、俺たち全員で可愛がってやろうか?」

「天国に行ける覚醒剤(ブツ)もたんまりあるしなッ!」

 相手が若い女ひとりであると知り、男たちが残忍さと卑猥さに満ちた口調で凄んだ。


「どうする、大和? 私の奴隷になる?」

 男たちの言葉を無視して、彼女がニッコリと微笑みながら大和に訊ねた。

「な、なりますッ……!」

 一瞬の迷いもなく、大和はその美少女に向かって叫んだ。奴隷というのが何の比喩だか分からなかったが、麻薬の運び屋にされるよりはマシだった。


「てめえ、何を寝ぼけたことを……」

 大和の胸ぐらを掴んだスキンヘッドが、言葉を途切れさせた。そして、次の瞬間、バタンと音を立てて床に倒れ込んだ。その横には、右手に鉄扇(てっせん)を持った美少女が微笑を浮かべながら立っていた。


(いつの間に……?)

 十メートルも先に立っていた彼女が、いつ移動したのか大和には分からなかった。気づいたら大和の横にいたスキンヘッドが、床に倒れていたのだ。


「て、てめえッ……!」

「このアマッ……!」

 残った五人の男のうち、彼女の近くにいた三人が全力で床を蹴った。両手を広げて彼女に掴みかかろうとしたのだ。


(まただッ……!)

 次の瞬間、彼女の体が消失し、三人の男たちが床に転がっていた。いつ動いて、どんな攻撃をしたのかさえ、大和にはまったく見えなかった。


「……!」

 残った二人がほぼ同時に、左胸に右手を突っ込んだ。そして、黒光りする拳銃を取り出して美少女に銃口を向けた。その瞬間、大和は手前の男に飛びかかって、その右腕を引き寄せた。そして、男の内側に体を入れると、一本背負いで男を投げ飛ばした。受け身を取ることも出来ずに背中から床に叩きつけられ、男が全身を仰け反らせながら呻き声を上げた。手からこぼれ落ちた拳銃を蹴り飛ばすと、大和は男の鳩尾に拳を入れた。グッタリとして意識を失った男を見下ろすと、大和はもう一人の男に視線を移した。


「ありがとう、助かったわ……」

 見る者を魅了する笑顔を浮かべた彼女の足元に、男が転がっていた。

「いや、俺の方こそ……」

 絶世の美女の視線を受けて、大和はカアッと赤面しながら呟くように告げた。その様子を楽しそうに見つめながら、彼女が言った。


「約束通り、今からあなたは私の奴隷よ。付いてきなさい、大和……」

 倉庫から出ると、彼女は警察に電話をした。そして、警官が来る前にBMW Z4の助手席に大和を乗せると、倉庫街を抜けて横浜市街へと向かった。


「あなたはいったい……?」

「自己紹介がまだだったわね。私の名前は、天城色葉(あまぎいろは)……。神社本庁 神宮(じんぐう)特別対策部 神社幻影隊シュライン・アペックス・ファントムのメンバーよ」

「神社本庁……?」

 初めて聞く名称に、大和は意外な表情を浮かべた。勝手に、彼女は刑事だと思い込んでいたのだ。


「詳しい話は、戻ってからするわ。とにかく、あなたはあたしの奴隷なんだから、逆らってはダメよ、大和……」

「奴隷って……いったい……?」

 どうやら彼女が本気で言っている気がして、大和が戸惑った表情を浮かべた。


「知らないの? 奴隷というのは、主人の命令に絶対に服従しなければならいの。だから、あなたはこれから、あたしのために生きて、あたしのために死ぬのよ。あなたはこれから、生命を賭けてあたしを守ることを誓いなさい」

 Z4のステアリングを握りながら、色葉が楽しそうに大和の顔を見つめた。


(よく分かんねえけど、こんな美人の頼みなら奴隷になるのも悪くないか……)

 大和はニヤリと笑みを浮かべると、美しい色葉の横顔を見つめながら告げた。

「分かった。命がけであんたを守ることを誓うよ……」

 その誓いが大和の生涯にとって、最も大切で最も神聖なものになるとは、その時の大和には想像もできなかった。

 それが神社幻影隊(S.A.P.)の勧誘であったことを、大和は後日知ったのだった。



「こんな分析じゃ意味ないじゃない? もっと、このデータとの相関を考えなさい!」

 厳しい表情で年上の部下に書類を突き返す色葉を見つめて、榊原雅人(さかきばらまさと)がボソッと呟いた。

冷徹美人(クールビューティ)の面目躍如ですね……」

「まったくだ。もう少し優しい言葉をかけられないもんかな?」

 雅人のセリフに噴き出しながら、大和が同意するように頷いた。それを見て、雅人が調子に乗りながら隣の席から身を乗り出してきた。


「天城主任って、絶対に男いませんよ。どんなに美人でも、可愛げがなくちゃ男は寄りつかないですって……」

 神社幻影隊シュライン・アペックス・ファントムに正式配属されて、雅人はまだ二ヶ月の新人だ。年齢も大和の四歳下の二十二歳で、この春大学を卒業したばかりだった。

「そうだな。あんなの相手にする男がいたら、顔が見たいもんだ……」

 そう言いながら、大和は昨夜の色葉を思い出した。



「おねがい……もう、ゆるして……」

 白い裸身をビックンッビックンッと痙攣させながら、色葉が告げた。真っ赤に上気した美貌は涙で濡れ塗れ、せわしなく熱い吐息を漏らす唇からはネットリとした涎が垂れ落ちていた。


「これ以上……されたら……、おかしくなっちゃ……うッ……!」

 色葉の抗議の言葉を遮るように、大和はその魅惑的な唇を塞いだ。そして、濃厚に舌を絡めると、右手で白い豊かな乳房を揉みしだきながら、ツンッと(とが)()った媚芯を指先で(しご)き上げた。そして、グイッと腰を突き出すと、猛りきった()で再び色葉を貫いた。


「んぁあッ……! いやぁッ! もう、やめてぇッ! (こわ)れちゃうッ!」

 随喜の涙を流しながら、色葉が激しく首を振った。両手で握り締めたシーツの上を舞い乱れる亜麻色の髪が、濃厚な女の色香を撒き散らした。


 激しい大和の責めに、色葉の声が切なく(ふる)えて熱を帯びていった。押し寄せる愉悦に苦悶の縦皺を刻むと、真紅に染まった目尻から涙を溢れさせて色葉は白い裸身をビクッビックンと痙攣させた。大和を締め付ける力が強くなり、色葉の崩壊が近づいていることが分かった。


 大和は右手で色葉の(くさむら)をかき分けると、薄皮に包まれた真珠を探り当てた。そして、クルンと包皮を剥き上げると、真っ赤に充血した真珠を指で(なぶ)り始めた。同時に、激しく腰を打ちつけて何度も最奥まで貫いた。


「ひぃいいッ……! それ、だめぇッ! また、イクッ……! んぁあああッ……!」

 ビックンッビックンッと激しく全身を痙攣させると、色葉は大きく裸身を()()らせながら凄絶に絶頂を極めた。その凄まじい締め付けの中で、大和は熱い(ほとばし)りを色葉の最奥に叩きつけた。


「どうだ……よかったか……?」

 官能の愉悦に蕩けきった美貌を見つめながら、大和は汗で頬にまとわりついた亜麻色の髪を指先で優しく(すく)い上げた。凄絶な快感の奔流に翻弄され、色葉はハァ、ハァと喘ぎながら白い肩を震わせた。


「もう……許して……」

 涙で潤んだ瞳をトロンと見開き、凄まじい官能にビクンッビクンッと総身を痙攣させながら色葉が哀訴の言葉を絞り出した。限界を超える快絶に脳髄さえもトロトロに蕩かされ、四肢の先端まで甘く痺れて指一本動かせなかった。濡れた唇の端からツゥツーッと涎の糸が垂れ落ち、白いシーツに淫らな染みを描いた。


「でも、気持ちよかっただろう……?」

「ばか……知らない……」

 せわしなく熱い吐息を漏らす紅唇を、大和が優しく塞いだ。随喜の涙が溢れた瞳を閉じると、色葉は自ら積極的に舌を絡めた。お互いの情欲を(むさぼ)るように、二人は濃厚な口づけを交わした。


 銀色に輝く月詠尊(ツクヨミ)に見守られながら、二人は夜が白むまでお互いを激しく求め合った。



(まったく……。色葉のヤツ、昨夜とは別人だな……。夜はあんなに可愛いのに……)

 自分の腕の中で悶え啼く白い裸体を思い出して、大和はニヤリと笑みを浮かべた。亜麻色の髪を振り乱し、官能の愉悦に声を(ふる)わせながら、昨夜の色葉は何度も歓悦の極みに昇りつめた。


(大和のヤツ……!)

 自分を見つめている大和の視線に色葉が気づいた。それは、体を重ねた男と女だけに通じる(ねや)の秘密を映していた。色葉はキッと大和を睨みつけると、ゆっくりと席を立った。そして、カツ、カツッとヒールの音を響かせながら大和に近づくと、両手を机に付いてニッコリと微笑みを浮かべた。


「大和……、ずいぶんと余裕そうね?」

「い、いや……別に……」

 慌ててキーボードに手を置くと、大和はモニターに映してあったグラフを見つめた。

「ふーん、それならいいけど……」

 そう告げると、色葉は大和の耳元に顔を寄せて囁いた。


「変なこと考えてると、シメるわよ……」

「わ、分かった……」

 内心を見透かされたセリフに、大和は冷や汗を浮かべながら頷いた。

(まったく、油断も隙もねえな……。ホントに昼と夜では別人だぜ……)

 主任席に戻っていく色葉の後ろ姿を見つめながら、大和は大きなため息を付いて額の汗を拭った。



 教習所の第二段階は、一時間目がシミュレーターによる法規走行や卒業検定コースの確認だった。講習内容としては走行速度や交差点の曲がり方、優先順位などを学びながら、検定コースの説明を受けて、コース図に追記していった。


 問題は二時間目の技能講習だった。いきなり車が出て来たり、先導している教官が急ブレーキをかけたり、わざとパイロンを倒したりと、咲希は意地悪されているのではないかと思った。どうやら、危険予測や予測走行の講習だったようだ。何回か()けそうになりながらも、咲希は何とか印鑑をもらうことができた。


「まったく、頭に来ちゃう。イジメかと思ったわ。最初に言っておいてくれればいいのに……」

「ハッ、ハッ、ハハッ……! 実際の道路では、突然人や自転車が飛び出してくることだってあるんだ。あらかじめ分かってたら、予測走行の練習にならないだろう?」

「それは、そうだけど……」

 将成の言葉が正論だったため、咲希は何も言えなくなった。不満気に頬を膨らませたが、電話では将成に伝わらなかった。


「それよりも、咲希……。そろそろ、色々と教えて欲しいんだけど……」

 昨夜の狛江での事件も、詳細は将成に話していなかった。赤塚公園に続いて不可解な事件が続き、さすがに将成も気が気でなくなったようだ。

「うん……。分かったわ。でも、電話だとちょっと……。話すと長くなるから、今度の日曜日に会わない?」

「いいけど、教習所は……?」

 事件の詳細が知りたいにもかかわらず、咲希の都合を優先させてくれる将成の優しさが嬉しかった。


「技能は午前中で終わるわ。一度家に帰りたいから、夕方くらいでどうかな?」

 さすがにヘルメットを持ち歩いて将成と会う気にはなれなかった。会うからにはシャワーを浴びて、きちんとした服に着替えてからにしたかった。


「分かった。じゃあ、十六時くらいに池袋で待ち合わせよう。喫茶店で話を聞いてから、夕飯を一緒に食べないか?」

「うん。そうしましょう。待ち合わせ場所は、今度ゆっくり決めようね」

「分かった。それじゃあ、学科も頑張れよ」

「ありがとう、またね……」

 スマートフォンの通話を切ると、咲希はハアッとため息を付いた。


(どこから話そう……。もし、すべてを話したら、将成は信じてくれるのかな?)

 咲耶のこと、妖魔のこと、夜叉(ヤクシャ)のこと……そして、建御雷神(タケミカヅチ)のこと……。そのどれもが実際に体験していなければ、咲希自身にも信じられないことばかりだった。


(あと、神社幻影隊(S.A.P.)のことも相談しないと……)

 契約金五百万円は確かに魅力だが、S.A.P.に入ったら色葉たちを危険に巻き込むことになるかも知れなかった。その危険度がどの程度なのかも分からないため、咲希には判断が付かなかった。


(もし、咲耶がいたら『S.A.P.など不要じゃ』って言いそうだけど……)

 だが、咲希一人で妖魔を相手にする自信など、まったくなかった。赤塚公園の鬼でさえも、やっとのことで倒せたのだ。夜叉(ヤクシャ)クラスの妖魔が出たら、どうすることもできそうになかった。


(次に建御雷神を呼んでも、来てくれるかどうかも分からないし……。そもそも、何かあったら毎回呼び出すわけにもいかないし……)

 そこまで考えて、咲希は大事なことに気づいた。

(毎回って……あんなこと、毎回なんてできないわッ!)

 建御雷神を呼び出すために、将成にキスしたことを思い出したのだ。カアッと顔を赤く染めると、咲希はその事実を心に秘めておくことを誓った。


(初めてのキスをあたしからした(・・・・・・・)なんて、絶対に将成に知られたくないッ!)

 咲耶や妖魔のこと、夜叉(ヤクシャ)建御雷神(タケミカヅチ)のこと、神社幻影隊(S.A.P.)のこと……そのどれよりも、咲希にとっては自分から将成にキスをしたことの方が遥かに重大な秘密だった。


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