今話題の自粛警察について
昨今の新型コロナウイルスにより政府や各都道府県から「○○自粛」の要請が出されている。
そもそも自粛とは自分で自分の行いを慎む事であるため、強制ではない。なぜなら今の法律では強制力を持たない緊急事態宣言を発表したからである。
つまり自粛をするのは自分自身の判断に任せられるという事だ。
しかし、一部の人々はこうした自粛をしない市民に対して自粛を強要する取り締まる市民、通称「自粛警察」が問題化されている。
今回は自粛警察の心理、考えについて書いていく。
▽「自分は正しい」という思い込み
「正しい」とは一体何を指しているのか。これは外出自粛を指している。
政府や専門家の方々は「人との接触を減らせばウイルスに罹るリスクは低くなる」と言及している。
ただ、やはり外出をせざるを得ない人々も少なからずいる。医療従事者、教員(公務員も含む)、トラックドライバー。他にも運動目的でのジョギングをする人、スーパーで買い物をする人、公園や近所で子供と一緒に散歩をする人ーー
まだまだあるが、これくらいにしておこう。
ではこのような市民を見て自粛警察はどのように思うのか。
「仕事に行くな! ウイルスもらったらどうする! 」
「ジョギングで飛沫が飛んだらどうする! 危ないだろ! 」
「呑気に散歩するな! 子供も罹っちまうぞ! 」
……
きっとこのように思うに違いない。
自粛警察の心理(考え)としては「自分は自粛をしているのになぜ他の人は自粛しないんだ?! そんなことをしていたら危ないだろ! 何としてでも自粛させなければ」という心理(考え)の基、行動しているのではないだろうか。
自粛警察の中には行き過ぎた行為をしてしまう人もいる。例えば、休業要請に応じていない店に「営業するな」の張り紙をしたり、公園の砂の中にカッターナイフの刃を隠して埋めるといった、犯罪行為とも捉えられるような事をする人だっている。
ここである点に気付いてほしい。今挙げた二つの例はどれも間接的な方法で自粛をさせようとしている。言い方を変えれば面と向かってはいない。
これほど大胆な行為ができるのなら、面と向かって直接話した方がよっぽど効率がいいと思う。しかしあえて間接的にすることで、こちら(自粛警察)の顔を見られることなく自粛に追い込む事ができ、密かにその成功や達成を味わう事ができる。
つまり臆病者である。
自粛警察なのだからもっと直接、面と向かって言えばいいのに。
▽外出、ダメ、ゼッタイ。
自粛警察の心理(考え)をもっと極端に書くと「外出=危険、自粛=安全」とも捉えられる。
外出をすればもちろんいつ感染するか分からないというリスクはあるが、きちんと対策をとっていればそのリスクはグッと低くなる。
なので、あえて書かせてもらうと、「外出=危険」というのは何も対策を取らなかった時の話であり、対策を取っていれば必ずしも危険というわけではない。
現に自粛警察も外出はするでしょ?
▽何のために、誰のために
皆さんが一番気になるのはこの部分ではないだろうか。
先程からも述べているように自粛警察の心理(考え)としては、「自分は自粛をしているのになぜ他の人は自粛しないんだ?! そんなことをしていたら危ないだろ! 何としてでも自粛させなければ」
自粛については、人それぞれ違った考えを持っているため、自粛警察の言っていることは否定できない。だか、それを無理矢理押し通すことはよくない。分かっているとは思うが、それが行動として出てしまう。
つまりこれは自己満足のためにやっていると私は思う。
少なくとも本当に自粛をしてほしいのであれば直接面と向かってことばを使うものだ。
▽今後の自粛警察
自粛警察はこれからも普通に活動を続けていくと考える。張り紙や犯罪行為とも捉えられるようなことをしなくても、今の時代にはSNSといえ便利なものがある。SNS上に県外ナンバーや開いている店の写真をアップロードしたり、脅しや脅迫の文章を送ったりするであろう。いや、もう現実となっている。
新型コロナウイルスが無くなるまでは自粛警察というものも無くならないだろう。
▽最後に
自分の考えを無理にでも他人に押し付けることはよくない。こんなことは小学生にでも分かる。
しかし世の中にはこうした事も分からない人々がいることを改めて理解してほしい。
自己満足の為にやっているのなら今すぐやめた方がいい。そう願っている。