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1. きらい




 “いまどきのわかもの”が嫌い。

 何の苦労もなしに愛して貰えるから嫌い。

 愛して貰えるのが当たり前だと思ってるから嫌い。

 それゆえの軽率な行動が嫌い。






 そういう風に考える自分がきらい。

 人に触れることすら知らない自分が。








2. 表現



 表現というものが好きだけど嫌い。



 ことばも音楽も表情も態度もどれを使ってもわたしは伝えられないし表せないから嫌い。


 だけど他人のそれに触れるのは好き。



 伝わらないなら目も耳もことばも表情もなくなってしまえばいいのにと思う。

 だけどいざなくなると恐ろしくて生きていけないと思う。








3.ひとりの部屋




 自分が存在してることの価値。







 自分がここに居る意味。










 誰も居ない家に帰って来るのは嫌いじゃない。

 疎外感を感じなくて済む。

 疎外感ってのは、周りに人間が居て初めて生まれるものだから。










 手持ち無沙汰。


 自分の置き場。


 雨の音。


 風の強い夜。


 愛して貰う。


 大きなテディベア。


 ことばの大きさ。


 あたたかいもの。







 眠ろうとすると単語がうじゃうじゃ襲ってくる。











 居場所が無いなんてもうとっくに知ってる。

 その事実に掻き乱されることにつかれたんだ。

 考えることにつかれたんだ。






 人間は考える葦だって。

 じゃあわたしはただの葦だ。

 そんなもんだ。








 無意味にけらけら笑う。

 大きな口開けて手叩いて笑う。

 最近そうすることが多くなった。











 誰か人と居ても常に冷たい大きな塊が身体の真ん中にずんと居据わっている。

 それの名前をわたしは知ってる。






















 孤独感。























 今日もまたつかれたなぁ。








4. 漫然




 喜びも怒りも哀しみも楽しさも。

 切なさも痛みも寂しさも苦しさも。

 恋しさも愛しさも優しさも温かさも。

 全部持ってるからひとっていうのはつかれるんだ。







5. 生きる





 やりたいことをやる。

 可愛いワンピースを買う。

 髪を染める。

 美味しいごはんを作る。


 限界から目を逸らす。


 やりたいことをやる。

 晴れた日に散歩に出る。

 雑誌を読む。

 映画を見る。


 不安感を無視する。


 やりたいことをやる。

 花を愛する。

 風景を愛する。

 ゆっくり流れる時間を愛する。

 愛しい人を愛する。


 疑問を感じないように努める。







 そうやってぎりぎりのところで保っている。

 ほんの少しでも掻き乱されたなら音を立てて崩れ落ちる。

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