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エピローグ


 鞍馬はそれから一昼夜眠り続けた。


 けれどその間にひとつ騒動が巻き起こる。

 連絡を受けた喫茶店の料理人、名を夏樹と言う「すごいイケメン」が、心配のあまり飛んできたのだ。

「シュウさん! しっかり! シュウさんが消えちゃったら、俺はどうすればいいんすかー、うわあーん、シュウさーーーん」

 鞍馬の枕元で大泣きするイケメン。そんな様子をあきれて見てはいたが、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっても、イケメンはイケメンなのねーと、感心するトラと雀だった。


 ただ、料理に関して万象と夏樹はどちらも後に引かない。

「今日の朝食はオレだぜ!」

「だったら夕食は俺っすよ」

「ダメだ!」

「いや、ここは譲れないっす!」

 万象に、また新たなライバルが現れたようだ。


 そんな中、ミスターは「シュウさんが消えちゃったら」という夏樹の言葉に、

「普通は死んじゃったら、とか、使うよな?」

 と、ニヤニヤしながらトラばあさんに言って、夏樹のもとへ向かう。

「へ? どうしたんすかミスター。え? うわっなにするんすか! やめて! やめてえーー」

 自分と同じ目に遭っている夏樹を見て、ザマミロ、と大笑いする万象だった。


 あの騒ぎの後遺症で、龍古と玄武の能力はすっかり消えてしまっていた。本人たちにとって、それは大いに救いとなっただろう。

 そんな2人は、鞍馬たちが帰ったあと、こっそりトラばあさんと雀に言う。

「あのイケメン、何だか雰囲気が万象に似てるね」




 あれから時が過ぎて。

 今日は万象の調理師試験の日。

 住人に見送られて、万象は意気揚々と出かける。

「行ってきまーす!」


 彼は、京都みやこ 万象ばんしょう

 住人は、白菱はくびし とら十朱とあけ すずめ青葉梟あおばずく 龍古りょうこ青葉梟あおばずく 玄武げんぶ

 白虎、朱雀、清流、玄武、と言う四神の名を持つ人たちに護られて。


 今日も東西南北荘は、安泰です!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

いつものごとくほのぼの系で、と行こうと思ったのですが。万象というゲーマーが登場したため、うっかり格闘系のお話になってしまいました(笑)

はるぶすとシリーズでは絶対に見せない鞍馬くんの別の顔もお楽しみ頂けたと思います。

また色んなお話しを載せていきますので、遊びにいらして下さい。


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