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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第1章  ~転校生~
9/59

9  ~トランプ~

「いいに決まってるよ」


「ああ、よかった」


 アオイは笑顔になって絵筆を持った両手を高く上げた。


「でも、どうやって描くんだい」


「しばらくの間、学校が終わったら私の部屋に来てほしい。デッサンしたいの」


「わかった。じゃあ、アオイの都合のいいときに来るよ。でも、弟さんや妹さんは? 世話をしなくてもいいのかい」


「私がユウキを描いているのを見ているか、飽きたら下の公園で遊ぶからだいじょうぶ」


「ちゃんと目がふたつ、口がひとつっていう絵を描いてくれるのかな」


 僕はちょっぴり心配になって聞いた。


「抽象画はいやなのね。心配しなくてもだいじょうぶ。見たままを描くから」


「よかった、安心したよ。じゃあ、明日から描く?」


「明日は日曜日ね。ユウキがいいのならそうさせて」


 アオイの声は、うきうきしている。


「ねえ、ユウキ、みんなでトランプしない?」


「いいね」


 僕たち四人はトランプの七並べをした。アオイが勝って、小さなきょうだいたちは残念そうにしていた。


「お兄ちゃん、またしようね」


 と小さなふたりが言ったので、


「じゃあ、明日もしよう」


 と僕が答えたら、


「わーい」


 と喜んでいた。


 僕はアオイに紅茶とクッキーをごちそうになって帰った。



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