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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第1章  ~転校生~
7/59

7  ~返事~

 ああ、びっくりした。ランドセルにチョコレートが入っていた。


 アオイさんからだ。【好きです。おつきあいしてください】っていう手紙が入っている。


 実は僕もアオイさんのことを好きなんだ。最初に会った日から……。目の綺麗な、気持ちがまっすぐなアオイさんのことをとても好きだ。アオイさんに話しかけられると心臓がばくばくする。僕の方こそよろしく。




 翌日の土曜日はとてもいい天気だった。


 僕はみんながガヤガヤと話をしている教室に入ると、すぐにアオイさんを探した。


 アオイさんはみんなと離れて、教室の後ろの朝日に照らされた明るい窓際でカオリさんとふたりで話をしていた。そこに近づくと、アオイさんもカオリさんもちょっと緊張した顔で僕を見た。あっ、カオリさんも知っているんだ、チョコレートのこと。


「おはよう」


「……」


「チョコレートと手紙ありがとう。僕もアオイさんとおつきあいしたい。よろしく」


 アオイさんとカオリさんがほっとしたように肩の力を抜いたのがわかった。


「ユウキくん、私、とってもうれしい」


アオイさんはにっこり笑った。白くて綺麗な歯がちらっと見えた。


「これからアオイさんのことを、アオイって呼んでもいいかな」


「うん、いいよ。私もユウキくんのこと、ユウキって呼んでもいいかしら」


「もちろんだよ」


 カオリさんが、


「よかったね」


 とアオイの肩をポンッとたたいて、


「じゃあね」


 と言って自分の席に戻っていった。僕はアオイとふたりで向き合った。


「ユウキ、今日帰りに私の家に来ない?」


 ちょっと遠慮がちにアオイが言った。


「いいよ、でも、どうして?」


「見せたいものがあるの」

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