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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第3章  ~夢が光になって~
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46 ~河川敷で光るもの~

 アオイと傷つけあったりケンカしたりすることがあるのだろうか。


 本音のぶつけ合いというのはあるかもしれないけれども、ケンカ別れというのはないんじゃないか。


 けれど、いつか相手を徹底的に打ち負かすために自分の意見を主張しなくちゃいけないときが来るのかもしれない。それは、少なくとも今ではないけれど……。


 僕はアオイのことをもっと知りたいと思う。


 これからふたりは中学生になる。それぞれ進みたい方向は違う。僕は発明家になりたいという僕の道を生きるし、アオイは画家になりたいというアオイの道を生きる。


 道は違っても僕たちはお互いを大切にしたいと思うし、一緒に会って話をしたいと思う。それに、こうして一緒に絵を描きたいとも思うだろう。


 幸せを作っている『何か』を大切にしたい、とアオイは言う。幸せを作っている『何か』ってなんだろう。でも、少なくとも今は幸せなんだ。だったら、どうしたらこの幸せを未来につなげていくことができるのだろうか。


 僕も画板をシートの上に置いた。アオイの髪に光の輪ができている。


「アオイ、今の僕たちの幸せを作っているのはなんだろう。もしかしたら僕たちそれぞれが持っている夢をお互いに応援しあっているってことが幸せの(もと)なのかな」


「ユウキ、私もそう思ってるの。それぞれの夢に向かって励まし合いながら大好きなユウキと一緒に進んで行きたいって」


 そうだ、漠然とした夢じゃない。僕たちははっきりした夢を持っている。いつか必ず実現したい夢を。


 それが叶うかどうかなんて心配していないと言ったら嘘になる。でも、一歩でも夢に近づきたい、その努力をしたい、そう思う。


 自分の夢で世界を幸せにしたい。きっとアオイも同じことを思っているはずだ。


 僕は体を倒してシートに横になった。真っ青な空を真っ白な雲が流れていく。


「ねえユウキ。河川敷で光っているまるいものはなんなの?」


 不意にアオイが青く輝く川の流れの方を指さした。


「えっ、どこ?」



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