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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第3章  ~夢が光になって~
45/59

45 ~幸せな結婚~

「いやかい」


「いやじゃないわ。私、ユウキと一緒に暮らしたい。心の底からそう思う。でも、私、いつどこに行くかわからないわよ」


 アオイは落ち着いた声で、


「いつどこに行くかわからないの」


 と繰り返した。


「どういうことだい」


「男の人と女の人って、ずーっと一緒にいるって誓って結婚するけど、うまくいかないこともたくさんあるのよ。どちらかが悪いって訳じゃなくても、たくさん傷つけあって一緒に暮らせなくなることがあるの」


 そうだった。アオイのお父さんとお母さんは何年か前に離婚したんだってアオイから聞いていた。


「アオイは幸せな結婚をしたくないのかい」


「そうじゃないの。幸せになろうと思って結婚するのはどうかと思うの。結婚したからって幸せになれるものじゃないと思う。それより、今の幸せを作っている『何か』を大切にしていきたいって思っているの。幸せになるために何かをするというよりも、幸せであるために大事にしなければいけないものがあるんだと思うの」


 アオイは画板をシートの上に置いて遠くを見つめて言った。


 そうか。アオイはそういうふうに思っているんだ。僕はどうだろう。アオイと暮らしたらきっと毎日楽しい幸せな生活があると思っていたけれど、それだけじゃないのかな。僕の父さんと母さんは毎日楽しそうに話をしているんだけれど。


「アオイは考え中ってことなんだね」


「ユウキのことが好き。だから余計に慎重になるのね、きっと。ユウキと傷つけあいたくないし、ケンカ別れしたくないからなのよ。いつまでもユウキと一緒にいたい。大人になったらお互いにお互いのアトリエに招きあいたいの」



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