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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第2章  ~文通~
39/59

39 ~ペンダント~


 ユウキが作ったのね、このペンダント。かわいいな。


 私はとっても幸せ。ユウキには私が描いた絵を送ろうかな。


 ユウキも私もクリスマスが誕生日なんて、なんだか損した気分なのよね。プレゼントが一回分少ないって感じ。


 ユウキはついにメガネをかけたんだね。これからきっとメガネに関係する発明品をたくさん作るに違いないわ。ペンダント型の折りたたみ式メガネとかね。

 

 でも、このペンダントの青い石って何だろう。ヒスイ? なのかな。どんな意味があるのかと思ってお母さんに聞いたら、ヒスイには『夢を実現させる』強い力があるんだって。ふーん。そうなんだね。それじゃあユウキに最初に会った日にもらった紫水晶にはどんな意味があるのかなと思って、これもお母さんに聞いてみた。すると、『真実の愛を守り抜く』という意味があるんだって。びっくしりた。ユウキは知ってて私にくれたのかしら……。お母さんは「知っていると思うわ。あおいと裕樹くんはきっと運命の人なのよ」なんて嬉しそうに言ってたけれど……。ユウキはお母さんのお気に入りだからなあ。


 モネの睡蓮の絵の秘密。実は私も気付いていたの。睡蓮の絵を見るとだんだんくらくらしてきて別の世界へ招かれているような感覚になる。きっとモネは魔法を使っているんだと思う。でも、私は魔法なんて使ってないし、使えない。ユウキとつながっていて幸せなのは私も一緒。きっとね、わたしたちがこうしていることが何かの魔法なんだと思う。どうかいつまでも魔法が解けませんように。真実の愛を守り抜けますように。




【ユウキへ


 素敵なペンダントありがとう。とってもうれしい。


 私からのプレゼントを同封したから見てみて。


 手編みのマフラーとかじゃないところが私らしいでしょう。気に入ってもらえたらいいな。それと、『青い東大寺』の写真、同封するね。


 モネの睡蓮の絵の中にある秘密は、ユウキが感じたとおりだと私も思う。本物の絵を見に行きたいな。ねえ、いつか一緒に行きましょう。そして二人で睡蓮の世界の中を旅するの。どう? いいでしょう。


 私もユウキとこうしていることができて、とても幸せ。会えなくてもいいの。ユウキが私のことを思っていてくれる。私がユウキのことを思うことができる。それだけでいい。今のこの気持ちは会って話をしているのと同じだから。


 手紙の文字だけを見てユウキの姿を想像するのよ。今笑ってるんだろうなとか、真剣な顔をしているんだろうなとか、泣いているんだろうなとか……。そうでしょう? 私がいなくてユウキはとっても寂しいはずだから。なんてね。なんだか私の方が泣いてしまいそう。

 

         十二月二十二日  アオイより


 追伸:メガネをかけたユウキも見てみたいな。       】



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