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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第2章  ~文通~
35/59

35 ~修学旅行~

 ❤


 修学旅行。京都・奈良・大阪って私と同じ。いつ出発するのかな。同じ日だったりしてね。


 自分とか今がない生き方ってぞっとするってユウキは書いているけど、私は今をしっかり感じて生きていきたいし、自分の人生を歩いていきたい。それはユウキと同じだと思う。


 ユウキは私が他の男の子に告白されても平気なんだね。手紙には私が告白されたことについてどう思ったか、なんにも書いていない。私のことあんまり気にかけていないのかな。もしかして誰かかわいい女の子と仲良くなっているんじゃないかしら……。ああ、そんなこと考えるなんて、私、どうかしている。きっとユウキと会って顔を見て話したら安心できるはず。ユウキに会いたいな。




【ユウキへ


 修学旅行、びっくりしたね。まさか会えるなんて思ってなかった。


 京都の(しん)(きよう)(ごく)ってどの学校も買い物に繰り出す場所なのかしら。


 お土産屋さんに入ってきた紺色の制服を着た集団を見て、なんだかよくわからないけれどユウキがいるんじゃないかって予感がしたの。だから賑やかな話し声が聞こえてきた時、ユウキの声が混じっているってすぐにわかったんだよ。


 ああ、ユウキだ。ユウキがいる! 嬉しくて嬉しくて、思わず「ユウキ!」って叫んじゃった。


 ちょっとしか話ができなかったけど、ユウキの楽しそうな顔を見ることができてよかった。もっともっと一緒にいたかった。私にはやっぱりユウキしかいないってハートで感じたよ。


 ムー君って人を笑わせるのが上手なおもしろい人ね。それとフジタ君、そんなに悪そうな人じゃなかったのが意外だった。そしてハヤシ君、ニコニコして機嫌がよさそうだった。みんなにエスコートされてたね。よかった。


 でも、ミカさんだったかしら。とびっきりきれいな子。私をくやしそうな目でにらんでいた。もしかしてユウキのことを好きな女の子ってミカさんなんじゃないのかな。直感だけど……。


 旅行中に何枚かスケッチをしたの。


 日本にはいろいろなところがあるのね。もっとゆっくり描きたいと思った。将来はスケッチ旅行をしてみたい。日本中、いえ、世界中に私の知らない素敵な景色がたくさん広がっている。それを全部見てみたいと思った。


 今回スケッチしたなかから何枚か選んで油絵の作品に仕上げたいと思っているの。ユウキに見せたいな。それじゃあ、またね。


       十月二十三日  アオイより      】



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