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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第2章  ~文通~
31/59

31 ~一度きりの人生 ~

【ユウキ、元気?


 いろいろ考えた、悩んだ、迷った。そしてね、今、私は自分がお医者さんになるよりも絵を描いた方が私らしく生きることができると思っている。


 私はお医者さんになるよりも画家になった方がたくさんの人を幸せにできると思っているの。


 ユウキが書いてくれたとおり、はっきりとお母さんに言った。私は何があっても誰にどんなに反対されてもどんなに苦しくても絶対に画家になる。中学校は普通の学校に行く。高校は美術学科。大学は美大。お金が必要だったらアルバイトだってするし返さなくてもいい奨学金もあるから、これを受けられるように一生懸命頑張るって。


 そしたらね、お母さんは、本当にそれでいいのかって逆に聞いてきたの。


 後悔することになっても自分で選んだ道だよ、覚悟はできているのねって。


 私は、本当にそれでいい、一度きりの人生だから思いっきり生きてみたいのって言った。


 そしたらね、お母さんはね、そんなに強く思っているんだったらアオイが一生懸命やっている限り応援するって言ってくれたの。


 思い切って言ってよかった。ユウキのおかげよ。私の前に希望が開けてきた。私、今まで以上に絵を描く。都立高校の美術学科は勉強してないと入れないらしいから頑張って勉強もする。大学でも全力で絵を描く。


 不思議なものね。中学受験しなさい、勉強しなさいって言われているときは全然勉強する気にならなかったのに、絶対に画家になる、美術学科に行くって決めたら勉強する気になるなんて。


 私、努力するよ。ユウキも応援してね。


 お医者さんもいいんじゃないかなんてユウキが突飛なことを書くからお母さんに自分の思っていることをはっきり言うことができたんだよ。ユウキにありがとうって言った方がいいのかな?


          八月十五日   アオイより      】

 


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