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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第2章  ~文通~
26/59

26 ~将来のこと~


 そうか、アオイは中学受験しなさいって言われてるんだ。大変だなあ。受験したくて受験するならいいんだけどね。


 勉強好きって本当に存在する。ムー君やフジタ君は勉強が好きみたいだ。僕は自分の興味のあることは好き。まあ、当たり前か。僕だって将来のこと、考えてない訳じゃない。


【アオイへ


 中学受験って本当なの? 


 その中にどこか絵が描けるところはないのかい? 


 美術部が充実しているところとか。そういうところにもぐりこんだら絵が描けそうな気がするんだけど、どうなんだろう。


 アオイは絵がめちゃくちゃうまいからなあ。それにアオイの絵を見ていると元気が出てくるしね。僕はアオイの絵がとても好きなんだ。あったかくてほっとする。きっとね、人を幸せにする絵なんだよ。


 なんていうか、テクニックだけで描くんじゃなくて、心で描くというか。まあ、そのへんはアオイが一番よくわかっているよね。


 でも、アオイのお母さんの言うこともよくわかる。大切なアオイのことを心配してくれているってことがね。確かに絵を描いて収入を得るって大変そうだ。きっと難関中学に合格するよりも難しいと思う。


 単純なのに難しくしていることか……。自分の決意とは別のことをしなければ生きていけないって言われて、そういうことを色々考えないといけないこと。アオイは今、そういう状態なんだね。


 僕はアオイの目指す方向へ進めばいいって思うけれど、これをそのまま今のアオイに当てはめることはできないのかもしれない。アオイが幸せになるためには、どうしたらいいんだろうか。


 絵を描きたいっていうアオイの決意はきっと固いんだろうな。アオイは何があっても絵を描くだろう。僕はそう思っている。僕はいつでもアオイを応援しているよ。


 僕は発明ができる中学校に行きたいけど、そんな学校はなさそうだよ。だから普通の中学校に行く。高校は工作ができるところに行きたい。より発明に近付くって感じ。


 とにかく僕は物を作るのが大好きなんだ。でも、アオイは言ってたよね。幸せなクラスを作るのも発明をするのも一緒だって。もしかしたらそうなのかもしれない。目に見えない価値? を作り出すのもおもしろいのかなって今回のことで思い始めた。


 僕たちのクラスは今とてもいい感じになっている。フジタ君はもうハヤシ君をいじめたりしない。毎日雨ばかりだけれど教室の中で仲良くやっているよ。


          六月二十六日   ユウキより     】



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