22 ~長い手紙 3 ~
そして翌日。
標高千二百メートルの山へ登ったんだ。フジタ君はなんとなく顔色が悪かった。昨日の敗戦がこたえたんだろう。でも、登山は競争ではない。協力して全員が頂上まで登って無事に降りてくるのが目的。
ハヤシ君は抜群の持久力を持っていた。僕たちの班はひとりの脱落者も出さずに登頂し、降りてきた。
でも、フジタ君の班はフジタ君自身が頂上まで行くことができなかった。ここでもうフジタ君は半泣き状態だった。
けれども、僕たちは別にフジタ君にざまあみろとかは言わなかった。そんなことをどうして僕やムー君が言うだろうか。そうだろうアオイ。
クラスのみんなが幸せでなくては。フジタ君もその一員なのだから、フジタ君にもハヤシ君にも幸せがなければクラスの幸せはない。僕もムー君もそのくらいわかるよ、アオイ。
僕たちの班は全員でフジタ君を励ましに行ったよ。山に登れなかったからってがっかりするな、と言って僕たちの班員から少しずつ集めたおやつをフジタ君に差し入れしたんだ。もちろん、ハヤシ君からもだ。
フジタ君はきっとバカにされると思っていたんだろうな。目をまるくして驚いていたよ。そして、ありがとうと言った。これが第二弾。




