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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第2章  ~文通~
18/59

18 ~幸せ~

【ユウキ、どうしてる?


 あんなに工作好きのユウキが最近全然作ってないって書いていたから心配してるのよ。でも、いつか作りたいものがあるってことだったからちょっと安心している。


 何を作りたいの? またガラクタかしら……。なんて冗談だから気にしないでね。


 私も考えたの。ハヤシ君っていう男の子のこと。


 きっとユウキは頭が痛くなるほど考えているのね。ユウキにしては偉い偉い。


 ユウキはいろんな人に相談しているんだと思うけど、私はね、こう思うの。ハヤシ君の幸せを決めるのがクラスの人たちではなくて、クラスの幸せを決めるのがハヤシ君なんだって。


 つまりね、ハヤシ君が幸せな状態でなければユウキのクラスは決して幸せにはなれないって思うの。


 どうしたらハヤシ君が幸せでいることができるか、それにかかっているんじゃないかって思う。


 ユウキひとりがハヤシ君の存在を全て受け止めるなんてことはできないから、クラスのひとりひとりが少しずつ、マイナスじゃなくてプラスの方向へ動けばいいんじゃないかな。


「おまえはだめなやつだ」って言うのは簡単だけど、その言葉からは何も生まれない。「だめだなあ。でも、いつもニコニコしていて、おまえっておもしろいやつだなあ」って言えるようになったら雰囲気だいぶ変わるよね。なんだかそんな気がする。偉そうなことは言えないけどね。


 ユウキはきっと機械を発明するんじゃなくて人の心をプラスにする発明をしている最中なんだよ、きっと。私はそう感じたよ。合宿、うまくいけばいいね。ユウキの健闘を祈っているから。


 私もね、そろそろ合宿。ユウキとは違って海なの。


 私、泳げないから海は恐い。あんまり乗り気じゃないの。カッター訓練とか結構厳しいみたい。「教官」っていうのが鬼なんだって。今からみんなびくびくしている。でも、晴れたらいいな。


 ユウキの所も晴れますように。いろんな意味でね。それじゃ、また。     


         五月九日    アオイより


 追伸:ユウキを描いた絵ができたよ。写真を同封するね   】



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