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最後の手紙  作者: 白鳥 真一郎
第2章  ~文通~
15/59

15 ~万年筆~


 アオイとケンカしないのはなぜだろうな。


 僕はアオイに何か遠慮しているのだろうか。いや、遠慮なんてしてない。言いたいことは言ってきたと思う。


 アオイの言うとおり、僕たちの仲は悪くない。いや、はっきり言って仲はいいと思っている。


 だけど、『そっちにもかわいい女の子がいるんでしょう』は余計だ。まあ、確かにかわいい子はいるけれど。


 ミカちゃんっていう子がとってもかわいい。確かに声をかけた。でも、それは挨拶の範囲内であって、何か特別な気持ちを込めている訳じゃない。


 吉野川遊園地に一緒に行こうとかは言ってない。誘われたら行ってもいいんだけれど、なんてことを考えたこともない。


 それに、アオイと違って絵の話や工作の話をしてもきっとミカちゃんは無関心だろう。なんだかそんな気がする。


 オオホリ君は相変わらずだなあ。あいつは正義感が強いから弱い者いじめをするヤツは許さない。こっちの学校には番長はいないようだ。


 転校生っていうのはいい意味でも悪い意味でも注目されるから、悪い方に転がったらいじめられる。


 僕も昔いじめられたことがある。そのときはワタナベ君っていう番長が助けてくれた。


 僕をいじめたのはMっていうのとFっていうやつらだった。今でも思い出すだけで悔し涙が出てくる。本当にワタナベ君には感謝している。


 僕が万年筆を使うようになったのは、実は転校するときにオオタ先生からいただいたからだ。


 オオタ先生は音楽の先生だ。なのになぜ僕にくれたんだろう。下手なのに情熱的にリコーダーを吹いたからかなあ。


 黒い軸に金文字で『上田裕樹』と彫ってある。ペン先は金色だ。なんだかこれを持っていると大人になったような気がする。オオタ先生ありがとう。


 アオイは色つきのペンで文字を書いている。なんだか色ごとに意味があるらしいけど、詳しくは知らない。



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