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ゆずれないことひとつ2  作者: 恩清香
第一章
3/5

「二」は憎しみ、荷物

私はいつも、本屋で特別なものを探してるわけではない。

最近はいいかげんなもので、ほとんど適当だ。

ただ、何かないか?何かないか?とほんのちょっとだけ

アンテナをはっている。

しかもほんのちょっとだけである。

昔はちがった。

必死に「答えはないか?」「答えはないか?」と本を探したものである。

けっこう本には色々なことが書いてある。

答えとはいかないまでも、それに近いのではないかと

感じるようなことはいっぱいある。

「答えはないか?」「答えはないか?」

そんな鬱積した感情。

あなたにもあるのではないか?


ゆずれないことをひとつもつこと。


わたしにはわからない。

これだけはゆずれないと人生をかけて、自信をもって言えること。

あなたにはあるだろうか?

こんなことを言ってる、わたしが子供なのだろうか?

しかしゆずれないことをひとつもつこと。

このことにこだわるようになったのは

あの事件があってからである。



あれは十数年前の夏のできごとである。

まだ私が20代前半の頃のことである。

私はその当時、ちょっと大きめの県の地方都市に住んでいた。

その当時も、今も友達はいなかったが、私は孤独だという強迫観念が

とても強かった時期だった。

小学校の頃も、中学校の時も、高校生の時も

たしかに同級生と話すことはあった。

しかし、友達と呼べるかは疑問だった。

ほとんどの人はちがうのだろうか?

友達とはなんなのか?

ずっと悩んでるのではないだろうか?

若いのかもしれない。

生活しなければいけないという、義務が襲ってくると

「友達」という言葉はみんなそれどころではなくなるのだろうか・・・


話がわからなくなってきてるかもしれない。

話を簡単にしよう。

二十代前半のころ、「私の目標」「私の夢」は

友達と呼べる人をつくることだった。

友達をつくる。

そんなささいなことかもしれないことが私の夢だった。

普通は「家族をつくること」

そんな夢を描くのが普通だったかもしれない。

医者になりたい。建築士になりたい。弁護士になりたい。

そんな夢も一般的かもしれない。


しかし、私の二十数年の経験ではちがっていた。

「孤独だ。」

そんな内なる言葉だけが、二十代の自分には襲っていた。

ほんとうは、みんなちがうのだろうか?

私の中で「孤独」という言葉だけが、頭の中にグルグルと

鳴り響いていたのが青年期。

そんな中のことである。





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