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幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!  作者: ぱんだ祭り
「本物」の入学式編wwwwwwwwwwwwww
7/204

第7話「本物」の学校難民wwwwwwwwwwwwwwwwww

 狂っている…そう全ての常識がひっくり返ったようだ…

 僕は改めて「本物」の恐ろしさを知ることとなった。


 それから沙織と僕は学校の裏側まで走り抜け、全く怪我もなく学校から脱出した。

 何故か沙織は既に校内を熟知しているようで、爆発などに巻き込まれることなく安全なルートを選択し続けた。

 あいつ絶対に学校に勝手に侵入して下見してるよ…


 学校に残ろうかなとも思ったんだけど、沙織を学校に残しておくと後々面倒なことになりかねないのでそのまま学校を後にした。

 こういう時はさっさと立ち去るに限る。

 あとで何か聞かれても「怖くて帰宅した」と言えば話が通るだろうし、実際に帰宅する生徒も多く泣きながら歩いてる生徒もたくさんいた。

 せっかくの入学式という晴れの舞台なのに、さっきまでの幸せに溢れた空気は消え去り、絶望と恐怖が支配していた。

 もはや戦場。みんな空襲で焼け出された街から何とか逃げ出す難民のようだ。

 救急車と消防車、それにパトカーと何台もすれ違い、結構学校から離れた所で警察が非常線を張り、警官がその外に出ていく僕達生徒をチェックしながら中に入ろうとする車などを排除していった。

 

 しかし、そんな誰もが恐怖に慄く中、1人だけ意気揚々と沙織は元気良く歩いていた。

 機嫌が良い時の沙織は暗黒オーラが薄れるせいか、いつもよりもめっちゃキレイで登校時とは別人のように輝いて見える。

 沙織の周りだけ別世界のようだ。

 颯爽と下校する沙織は全く空気を読まず病んだ笑みを浮かべていた。

 

 まあいつものことなんだけど「本物」の犯人沙織が捕まるはずもなく、沙織は非常線を通過する時も「ご苦労様ですwwwwwwwwwwwwwww」と警察官に敬礼していた。

 あれだけのことをやらかした直後に、これだけの警官に囲まれてもよく平気でいられるよな…

 通常運転もいいところだよ。どれだけ平常心なんだ。

 沙織はこの騒ぎでどれだけ死んだとしても、そんなこと全く気にならないんだろうな…


 これだけの爆破じゃ間違いなく怪我人は出てるはず。

 慣れてないとあの爆風をまともに浴びちゃうから、怪我をしてなくても頭の中身がやられちゃうことも多いんだよな…

 僕も前に何度かまともに爆風を食らったことがあるんだけど、1度頭がグワングワン揺れて気持ち悪くなり吐きまくって死にかけた。

 あれから身に危険が迫ると逃げることだけは天才的にうまくなった。

 死ぬか死なないかの死線を潜り抜けると、人間は生き延びるために覚醒しちゃうんだろうね… 


 まあ、慣れだよ!慣れ!みんな!!早く慣れてくれ!!!!

 沙織が入学したっていうことは、いつ殺されてもおかしくないっていうことだから!!!

 ごめん!!!!僕も入学式は楽しみだったんだ!!!!

 でも「本物」を止めることなんて絶対に無理なんだよ!!!!! 


「差身wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww録画したのんのんびより りぴーとを一緒に見るのんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww至極の最高神れんちょん様の入学式がwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 

 周りの惨状など気にもせず、沙織は僕の腕に甘えるようにくっつきながらそうせがんだ。


「おい…沙織…のんのんびよりの入学式はみんな楽しそうだったか?というかまだテレビで放送されてないのに何でそんなもの持ってるんだ?」


「ああwwwwwwwwwwwwwwもちろんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwみんな仲良しだぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwれんちょん様はランドセルが気に入ったらしいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあと動画はパパに頼んで手に入れたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


「じゃあ、なんで僕達の入学式は爆破されてみんな悲しんでるんだ?」


「知らないなあwwwwwwwwwwwwwwwwwwww誰がこんな酷い真似をwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


「そろそろ白状しろ、沙織…お前がスマホを高速で打ったあとに爆発してる。お前がスマホで爆弾を遠隔操作して学校を爆発させたんだよな?学校に忍び込んで爆弾を設置したんだろう?」


「ニャンパス????何の話だ?証拠はあるのか?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあの爆破じゃあ爆弾の受信機もろとも粉々だろうがなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwきっと差身と私が別々なクラスになったことに対しての天罰には違いないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww滅びよwww腐れ高校許すまじwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織は病んだ笑みを浮かべながらしらじらしくそう言った。

 なんという知能犯。なんという完全犯罪。

 とんでもない悪党ぶりだ。 


 沙織、新しいのんのんびよりはお前にまだ見せられてないんだけど、どうして自分の入学式を爆破する奴が、みんなで仲良く入学式をするアニメを見たがってるのかな!!!!

 あとパパに頼んだって何!!!何度かチラッとしか見たことないけどお前のパパは一体何者なの!!

 どうして幸せそうなアニメは見るのに、自分のリアルはメチャクチャにしかできないの!!!!


 スマホを見ると、まだ8時半だった。

 どうして初日からこんなことになるんだ…この1時間半で2度も死にかけたよ…

 こんなことになるような気もしてたんだけど、かなりやりきれない気分だ…

 このまま真っ直ぐ帰るのも嫌なので、家に生存確認のための電話をして直接沙織の家に遊びに行くことにした。


 逃げたい!!!!逃げたいよ!!!!沙織の監視下から逃げ出したい!!!!!

 逃げたら間違いなくお前は世界中追ってくるだろうけどな!!!!!

 雨水しか飲めないような無人島でいいから、理不尽な危険が訪れない場所に行きたあああああああああああああああああああああああああいいいいいいいいいいいいっ!!!!!!

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