第55話「本物」の約束wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
「いけええええええええええええええええええ!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww https://www.youtube.com/watch?v=XMXgHfHxKVM !!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww最大音量で流せえええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwww60万人のニート諸君!!!!そして学校が嫌いなみんな!!!!やってやるぜええええええええええええええええええええええっ!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
僕の沙織がそう叫びながらスマホを取り出し、物凄い速さで何かを打ち込むと、ヴィジョンに何処かで見たことのあるアニメのオープニングと共に聞き覚えのある音楽が爆音で流れてきた。
ああ…これってお前に何度も何度も見せられたアニメの1つ…
まさに調査兵団が出てくるやつじゃないですか!!!!
音楽が流れるとともに、おびただしい数のエンジン音が唸りを上げる!!!!!
調査兵団が大勢で立体機動を使って一気に空に舞うように、ものすごい数の黒い物体が城内から上空へと飛び立った!!!
あれは?ドローンか?!
この間、簡単に誰にも見つからず官邸に突っ込んでいて問題になったあれですかね!!!!
僕、ドローンって見たことないけど、あんなに機動力がある凶悪なものなのかな!!!!
「よーし!!!wwwwwwwwwwwwwリア充どもを山から川へあぶり出すんだ!!!wwwwwwwwwwwwww私!!!正義の魔法でリア充を倒す!!!クレッセントアタック♡!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
後ろで魔法少女の沙織が片手にタブレットのようなもの操作し終えると、もう片方でこっちの世界にはないであろう魔法少女のスティックをぶんぶん振り回しながら、めっちゃかわいらしく声を上げた。
城門が開き武士達も一気に城外へ雪崩れ込んでいく。
他の沙織達も各自めっちゃ素早い動きで移動し始めた。
おい!何が「正義の魔法」だよ!
魔法少女の沙織!それってめっちゃ科学な気がするんですけど!!!!
どう見てもリアリティーがある動力で動いてるよ!!
あのドローン、間違いなくそのタブレットみたいなもので動かしたのであって、今振り回している魔法少女のスティックは何の影響力もない気がするんだ!!!
お前!全部魔法で解決したことにしたいんだろうけどさ!!!!
その「クレッセントアタック♡」は絶対に魔法じゃない気がするよ!!!
「差身!!!!行こう!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
僕の沙織はめっちゃ楽しそうに病んだ笑みを浮かべると、僕の手を引っ張り結構高さがあるのにステージを飛び降りた!
「のわああああああああああああっ!おい!!!待て!!!沙織!!!!置いていくな!!!!!」
それを見て1人残され焦った佐藤さんも続いて飛び降りてきた。
3人で城門から城外へ走り出していく。
城を囲む森を駆け抜けて行く時に、僕の沙織を見るとキレイな瞳を純真な子供のように輝かせていた。
それは入学式の日に爆発する高校の校内を駆け抜けていた時と同じだった。
今、僕の沙織の心は満たされ、その胸の高鳴りは加速し続けていた。
「最初に50機のドローンでリア充どもの陣を空爆するwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww今は編隊を組んでいるがあいつらの陣の後ろから扇型に取り囲み川へあぶり出すんだ!!wwwwwwwwwwwwwwwwあの魔法少女やることがえげつないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
僕の沙織が走りながらそう言い始めた時には、もう訳がわからないくらいの爆撃音が聞こえてきていた。
次々と何かが投下されて爆発してる音が聞こえてるんですけど、いったい魔法少女の沙織はドローンにどんな爆弾を搭載してたの?!
R(リア充)P (パーフェクト)G(殺し)なんか比じゃないくらい爆発してるんですけど!!!!
このドローンって速くて小さいから爆撃機よりも撃ち落としにくいし、「本物」過ぎてその辺の都市ならこれだけでも完全制圧できそうですね!!!!
「沙織!もうみんな死んでるんじゃないのか?!太田道灌軍は全滅してるだろ?!」
僕が息を切らせながら爆撃音に負けないように声を上げると、僕の沙織は狂った様に笑い出した。
「うひひひひひひひひxひぃぃぃぃい!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwww差身!安心してくれ!wwwwwwwwwwwwww簡単には殺さないwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 戦争が終わってしまうじゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwまだまだこれからだwwwwwwwwwwwwwwwwww」
おい!そのアリでも踏みにじるように、人の命を弄ぶのヤメロ!
何だかだんだん太田道灌がかわいそうになってきたよ!!!
沙織!!!絶対に忘れないよ!この時点で絶対に一生忘れないよ!
この戦争!!!!毎日夢に出て、うなされながら目が覚める気がするよ!!!!!
もういいよ!!!絶対にお前から離れたりしないから!!!一瞬たりともお前を忘れることないから!!!
僕の自我が崩壊する前に!!!!この戦争を終わらせてくれええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!
森を抜け鶴見川の土手に出ると、将来僕達の学校が建っていそうな山のあたりが、どんどん爆撃音とともに崩れていった。
川の辺りにきてもみんなの士気を高めるように例の曲が鳴り響いている。
何だか冗談なのか本気なのか分からない「本物」の現実が目の前に広がっている。
あー、ドローンってこんな風に四方八方から物凄い数で攻撃すると無敵かもしれないね。
あんな小さいのが無数のハチのように攻撃してきたら対処しようがないよな。
戦闘機作るよりコストも安いだろうから、そんなに遠くない未来にはドローンみたいので攻撃しあう戦争とか始まりそうだな…
「のわああああああああああああああああああああああああっ!!!!山の形が変わっていくぞ!!!!凄いなあ!!!!」
佐藤さんがドローンが攻撃している様子を見てめっちゃ騒ぎ始めた。
佐藤さんも怖がっているのか楽しんでいるのか全く分からない感じになってきてるんだけど、もう完全に麻痺して「本物」化が急速に進んできてるな。
安心して!佐藤さん!
うまくやれば自分が「本物」だなんて意外とばれないからさ!
少しだけ普通の人達と感覚が違うだけだよ!
もう2度と真人間になれないと思うけど頑張ってね!!!!!
「我々の腐れ高校もあれくらい破壊したいものだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあのあたりから川岸まで走って10分もかからないと思うから我々も早く戦闘配置につこうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwもはや太田道灌軍もヤケになってこっちに突っ込んでくるしかないからなwwwwwwwwwwwwwwwww」
作戦はうまく行っているのだろう。
川の向こうを満足そうに眺めている僕の沙織に僕は声をかけた。
「沙織…聞きたいことがあるんだけど…」
「なんだ?wwwwwwwwwwwwwww」
「僕は何をすればいいんだ?」
考えてみれば石しか持っていない僕は何をどうしたら良いのか全く分からない。
僕がそう僕の沙織に聞くと、僕の沙織はめっちゃ素早い動きでM16-A4沙織改の銃口を僕の胸に突きつけた。
「差身には一番重要な役割があるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私のそばから絶対に離れないでくれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww全沙織が同じなんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身がいなくなったら生きられないんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身がいるから我々は頑張れるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww今日だけじゃないwwwwwwwwwwwww明日も明後日もこの世界が終わったとしてもずっとずっとそばにいてくれwwwwwwwwwwwwwwwww永遠に私と一緒にいてくれwwwwwwwwwwwwwwwwwww今日の戦争は差身が私を忘れないようにするためのものwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww約束してくれwwww私と離れないと約束してくれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
僕の沙織はじっと僕の目を見つめていた。
僕が何を考えているのか?本当に約束してくれるのかを確かめたいのだろう。
M16-A4沙織改を持つ僕の沙織の手は震えていた。