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幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!  作者: ぱんだ祭り
「本物」の入学式編wwwwwwwwwwwwww
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第5話「本物」のクラス分けwwwwwwwwwwwww

「でも高校に行かなかったら、沙織と離れちゃうんだぞ。今日は少し頑張れば良いよ。すぐに終わるし。入学式が終わったら一緒に帰ろう」


 僕が何とか沙織が負担を感じないように励ますと、沙織は弱った顔をして少し考え始めた。

 しゃがみこんでいる沙織の肩に優しく手を置くと、沙織は甘えるようにその手をよじ登るようにして立ち上がった。

 そして僕を見ながら諦めたように頷くと、病んだ笑みを浮かべながらため息をついた。


「ああ…wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそうだな…仕方がない…wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww何かあったら差身に助けてもらう…wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 観念したのか沙織は小さな声で呟くと、意外とすんなり沙織は僕の腕から離れ僕の手を普通に握り直した。


 ああ、良かった。何とかなりそうだ。

 小学校の時も中学校の時も毎回入学式は大変だったな。

 学年が変わったり、修学旅行や遠足に行ったり、その度に沙織は怖がってたなあ。

 見た目はどんどんキレイになるけど、中身は子供のままなんだよな。


「まあwwwwwwwあの腐れ高校が吹き飛べばwwwwwwwwwwwwwwwまたすぐニャンパスな日々が帰ってくるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあんなものいつだって壊せるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織の目に黒い影がかかり凶悪な光を発した!!!!

 ボワッと暗黒オーラを立ち上らせ、沙織の周りだけ殺気に満ちた空間に変わる!!!

 一瞬にして僕の全身が凍りつき僕の「死亡フラグ回避センサー」が作動する!!!

 僕は沙織の手を振りほどくと、沙織から飛び離れ少し距離をとった。


 おい!!!今なんかとんでもないことが聞こえてきた気がするんですけど!!!!

 本気か…本気じゃないよな…

 学校を爆破したらこの辺歩いてる生徒や先生、全部死んじゃうんだよ!!!!!

 それって日本の歴史上、世界的に見ても学校で起きた最大の事件になるんだろうね!!!!

 報道されている未成年者の犯罪が霞んで見えるよ!!!!!!!!


「おい…沙織、今、何て言った?…」


 今度は僕が震えながら恐る恐る沙織に尋ねた。

 沙織は目に黒い影がかかったまま、自信あり気に病んだ笑みを浮かべていた。    


「うひひひいぃっぃぃぃいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww何か聞こえたのか?差身wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 僕は凶悪な暗黒オーラを爆発させている沙織をただ見ていることしかできなかった。

 一気に暗雲に包まれ、果たして沙織をこのまま登校させて良いものか分からなくなってきた。

 もしかすると、僕が頑張って沙織を登校させたら、かえって予想もつかない「本物」の事件が起きてしまうんじゃないだろうか…

 この学校…いや…この街全体が…狂いすぎて誰も理解できない「本物」の悪夢を見ることになるのでは…


「いや…なんでもない…行こう…」 


 考えない方が良い。解決しない問題を考え始めるとこっちが狂ってくる。

 僕は沙織の手を引いて学校へと向かい始めた。

 もうこうなったら見守るしかない。

 誰にも「本物」が本気になったら止めることなどできないのだ。

 

 沙織は元気がないんだけど立ち止まることもなかったのですぐに学校についた。

 学校の校門を通ると、大きな掲示板が建てられていた。

 同じ新入生と思われる生徒がそれを取り囲んでいる。

 学校の敷地内は明るい光がみんなを照らし、楽しそうな声が響いていた。


「沙織、クラス分けの掲示板だよ。早く見に行こう」


 僕がそう言うと沙織は嬉しそうに病んだ笑みを返した。


「ああwwwwwwwwwwwwwwまた差身と同じクラスでずっと一緒にいられるwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 

 そうなのだ。今まで何故か沙織と違うクラスになったことがないのだ。

 幼稚園の時から沙織と僕は離れたことがない。

 根拠はないんだけど何となくまた沙織と僕は同じクラスになるのだろうと考えていたのだが、沙織も同じことを考えていたようだ。


 しかし、その悪運もどうやら途切れてしまったようだ。

 僕達が掲示板に駆け寄ると、沙織の表情が一気に凶悪なものに変わった。

 沙織は1年3組、僕が1年1組に組み分けされていて、別々のクラスになっていた。


 ついにこの日が来たか…

 当たり前だが幼馴染みと幼稚園から高校まで同じ所へ通うだけでもなかなかない。

 これは当然というか、致し方ないことなのだ。

 そろそろ沙織も僕以外の人達にも慣れた方が良いから、これで良かったのかも知れないな。


 僕は沙織の将来のためにも沙織から少し離れた方が良いと考えていたので大丈夫だったんだけど、沙織は掲示板を睨みつけたまま動かなくなっていた。

 

「どうせこんなことだろうと思ってたよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 吐き捨てるように沙織がそう言うと、再び沙織の背中には暗黒オーラが立ち上った!!!

 目に影がかかり凶悪な光を発した沙織の手は震え、今にもなにかしでかしそうな雰囲気だ!!!!!


 駄目だ…沙織が完全に我を忘れ暴走してしまう…

 もうどうにもならない…

 沙織の「本物」が加速していくのを感じる!!!!


「許すまじwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww腐れ高校許すまじwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織は制服のポケットからスマホを取り出すと、物凄い速さで何かを打ち込み始めた。

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