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幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!  作者: ぱんだ祭り
「本物」の入学式編wwwwwwwwwwwwww
35/204

第35話「本物」の犬猿の仲wwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 佐藤さんを見つけた時には、佐藤さんがめっちゃ喜んでくれて、そのままみんなで仲良く元の世界に帰ると思ってたんだけど…

 何がなんだか全然わからないんだけど一気に険悪な雰囲気に!!!!

 沙織も佐藤さんもお互いに睨み合ってて、今にもつかみ合いの喧嘩、いや、どちらか死ぬまで続く「本物」の殺し合いが始まりそうだ!!


 僕の目の前で繰り広げられる「本物」の女と女の戦い。

 だいたい知り合ってからそんなにたってないのに、どうしてここまで仲が悪くなるんだろ?

 本当にわかんないけど、2人をなだめて早く連れて帰らないとな。


 だがしかし、暗黒オーラを燃え上がらせる沙織が、さらに事態を悪化させた。


「佐藤若菜ちゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwww我々はお前を迎えに来たんだが元の世界に帰る気はないのか?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 何故か沙織はM3を肩にかけ、その細い手足を僕に絡めるように僕の後ろから抱きついてきた。

 沙織は病んだ笑みを浮かべながら、めっちゃイヤラシイ感じで沙織は僕の体を触ってるんだけど、佐藤さんは何も言わず「ぐぬぬぬぬぬぬ」と怒ったようにこっちを見ていた。


「『私の』差身がどうしてもって言うから『私の』差身と一緒に探しに来たんだがwwwwwwwwwwwwwwwwwwさあ佐藤若菜ちゃんwwwwwwwwwwwww一緒に『私の』差身と元の世界に帰ろうwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織が言ってる内容は佐藤さんを心配している感じなんだけど、それはあからさまに佐藤さんを挑発するものだった。


 沙織…お前本当にわざとらしすぎるよ…

 だいたい「私の差身」って連呼しながら、僕を自分のものだってアピールしてるけど、それって佐藤さんをいらつかせるために言ってるんじゃないかな!!!

 めっちゃ佐藤さんの怒りが増してるのが分かるんですけど!!!!

 挑発しているだけで絶対に佐藤さんを連れ帰るつもりがないよね!!!!!


 佐藤さんの顔が怒りで紅潮し「ぐぬぬぬぬぬ」が最高潮に達した瞬間、佐藤さんが沙織に向かって歩み寄っていった。


「うるさいっ!!!!!!誰がお前たちに来てくれなんて頼んだんだよ!!!!!」 


 佐藤さんがそう叫びながら、沙織に掴みかかっていった。

 沙織も沙織で僕から瞬時に離れると、佐藤さんと真正面からつかみ合った。


「そうかwwwwwwwwwwwwじゃあ知らないよwwwwwwwwwwwwwww私は『私だけの』差身と戦争(デート)中なんだwwwwwwwwwwwwwww『私だけの』差身は今忙しいから佐藤若菜ちゃんはここでのたれ死んでくれwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 普段絶望的に体力がない沙織なんだけど、戦いになると急に力を発揮する、あんど、この世界に来てから動きに切れが増しているので、沙織は余裕そうに佐藤さんの攻撃を受け止めながらそう挑発した。


「うるさい!!!沙織!!!!お前本当に目障り!!!!!死ねっ!!!死ねっ!!!!」


 佐藤さんも悔しそうに必死に抵抗するんだけど、モデル体型の沙織と比べて10センチ以上背が低いし、今の沙織に普通の女の子には太刀打ちできるわけがなかった。

 

「おい、もう、2人とも止めなよ。とにかく落ち着くんだ」


 これはどうにもならない。僕が何とか2人の間に割って入ったんだけど、2人とも少しでも相手を痛めつけようとしてかなり手間がかかった。


「沙織も駄目だよ。そもそも佐藤さんを探しに来たんだろ?ほら佐藤さんも一緒に帰ろう。ここにいたら佐藤さんも死んじゃうかもしれないよ」


 僕がそう言うと佐藤さんはちょっと落ち着いたみたいで、そのまま押し黙ってしまった。

 沙織も少し落ち着いたようで深く溜息をつくと、僕の顔を病んだ笑みを浮かべながら見つめた。


「差身wwwwwwww帰りたくないんだっていうんだから放っておけばいいwwwwwwwwwwwww

wwwwwwwwwこのまま太田道灌が攻め込んでくればすぐにこの城は攻め落とされるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwここは私達の住む世界の過去wwwwwwwwwwwww歴史と小机城阯のお祭りで語り継がれるまごうことなき真実wwwwwwwwwwwwwwwwww佐藤若菜ちゃんも明日にも囚われの身になるだけのことwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織が冷静にそう言いながら「もう行こう」と言う感じで僕の肩を叩くと、佐藤さんが一瞬真顔になって硬直した。


「まっ!待って!このお城は攻めこまれてやられちゃうの???」


 佐藤さんが慌てて沙織にそう聞くと、沙織は余裕そうに病んだ笑みを浮かべながら佐藤さんを見下ろした。


「ああwwwそうだよwwwwwwwwwwもうすぐ頭が良いリア充武将がここに来るぞwwwwwwwwwwwwwww見てはいないから何ともいないが攻め落とされた後に生き残ったものは処刑されたみたいだぞwwwwwwwwwwwwwww佐藤若菜ちゃんはここで一緒に死んでくれwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織がこれから起こる小机城の悲劇を淡々と語ると、佐藤さんは下を向きどこか一点を見るとわなわなとその場で震え始めた。


「そんな…みんな私のことを助けてくれて親切にしてくれたのに…」


 佐藤さんはそんなことは全く考えていなかったのだろう。

 受け入れられない現実をいきなり知ってしまった佐藤さんは、途方に暮れ悲しそうな目をしていた。


 僕はそれを見て、佐藤さんの本当の姿を見た気がした。

 沙織にいろいろ嫌がらせを繰り返していたみたいだけど、この子はそんなに悪い子じゃないって思った。

 

 過去の世界の小机町はゆっくりと日が沈み、空がグレイに変わり夜と昼の間の時間になった。

 難題は山積みだけど、とりあえずこれはみんなで話し合わないとな。

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