第24話「本物」の知らない世界wwwwwwwwwwwwwww
僕はニャンパスの穴に落とされた。
どこまでも落下していくのかと思っていたが、ある程度落下すると止まり、僕の体は何かに包まれ無重量状態のように極彩色の渦の中を浮遊していた。
重たい空気というかゼリーぽい中にいるというか…
でも全く呼吸は苦しくないし、むしろ何故か落ち着く感じがする。
沙織と同じで、僕もこの感じは初めてではなかった。
上も下もない。周りが全部同じ風景…
でも今落ちてきた場所を見ると、遠くに僕の世界からの光が見えた。
何だか良く分からない状態なんだけど、手足を動かすと移動することができるから、迷子になったら光を探して移動し続ければ何とかなりそうだな…
しかし…ついに入っちゃたよ…
もうこれ以上、狂った現実を味わうことはないと思うけど、無難にことが進んで欲しい…
でもこれなら即死はなさそうだし、コブ達なら秘密基地に不審者が迷い込んできても「ニャンパス」しちゃうだろうし、この中も沙織に頼って移動してればそのうち僕もなれるだろう。
「ニャンパス!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
入り口の光からそう沙織が叫びながら速いスピードで落下してきた。
沙織はこの中でも自分をコントロールできるのか、僕の前に飛び降りて着地するかのように止まると僕に抱きついてきた。
「あああwwwwwwwwwwww差身との『本物』の戦争が始まるwwwwwwwwwwwww差身こっちだこっちwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスの穴は落ち着くなあwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこれは戦争なんだから早く私をデレさせるんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は僕にベタベタくっつきながら、嬉しそうに病んだ笑みを浮かべていた。
「よくそんなにうまく移動できるな」
「ああwwwwwwwwwwwww私はこの中をずいぶん探検したからなwwwwwwwwwwwwwwww数日間は移動していたと思うのだが戻ってきたらほとんど時間が過ぎていない不思議wwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が機嫌良さそうにそう言うと、僕の横に並ぶようにして僕の腕を取り仲の良いカップルのように腕を組んできた。
「全く差身がデレさせてくれないからwwwwwwwwwww私の方から差身にデレるかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwさあエスコートしてくれwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織がそう言うんだけど、この異空間をどうエスコートすればいいの?
進めば進むほど、蟻地獄のように元の世界に戻れなくなるだけのような気がするんですけど!!!
「おい、そんなこと言ってもどっちに行って良いのか分からないよ」
「ああwwwwwwwそうかwwwwwwwwwwまだ分からないよなwwwwwwwwwwwwwwwwwwそのうちアムロのように覚醒して分かるようになるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww佐藤若菜ちゃんは多分あっちの方だぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww適当に進めばそのうち出口が見えてくるはずwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は本当に適当な感じである方向を指をさすんだけど、その方向を見てもあんまり周りの風景と変わりがなくって、本当にそっちに佐藤さんがいるとは思えなかった。
でも、沙織の機嫌を損ねたらこのあってはならない異常な空間の中でさまよい続けてしまうし、行くあてがない以上、今は沙織を信じて進むしかない。
まさに戦争、命がけだ。
だけれども、思ったより安全そうだし、とりあえず沙織の言う通りに進んでみるか。
「じゃあ沙織行こうか。でも本当にあっちなのか?」
僕の腕に絡んでいる沙織にそう声をかけ歩き始めると、沙織は甘えるように僕を見上げた。
なんだかめっちゃ沙織がかわいく見えるんだけど、どうしてこう普通の女の子が怯えて身動きできなくなるような事態になると、沙織はイキイキしてくるんだろうな?
「ああwwwwwwwwwwwwwwww何故かわからないが何となく分かるんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww間違いないwwwwwwwwwwwwwwwwwあっちだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
僕は沙織が喜ぶように沙織が指さした方向へエスコートしながら、このわけの分からない空間を僕達は移動していった。
どこかに向かってるのか同じ所をぐるぐる回っているのか分からないけど、僕達が落ちてきた所から入ってくる光が見えなくなっていたので、さっきの場所からは離れてるんだろうな。
沙織は佐藤さんのことなんか忘れて、ずっと楽しそうに関係ない話をし続けていた。
特に12人の沙織で行ったニャンパス会議について話をしていた。
沙織がいうには、ニャンパスの穴は様々な世界を繋ぐ道らしい。
様々な世界というのは、僕達と似たような世界が無数にあるそうだ。
沙織はその別世界のことを「世界線」と呼んでいた。
そしてニャンパスの穴は僕達が住んでいる世界の過去や未来、様々な世界線とも繋がっているという。
沙織はニャンパスの穴を1人で探検しながら、他の世界線や未来の沙織達と出会うことができたという。
その数沙織も合わせて12人だったんだけど、探せばもっともっといるらしい。
どうせどの世界の沙織も細かいことは気にせず、お互いの情報交換でもし合ったのだろう。
12人の沙織はニャンパスの穴の中で色々話しあったんだけど、僕と沙織はわけあって未来から僕達が住んでいる世界へ飛ばされてきた存在らしい。
それは何でかというとこの世界を作ってる神の意向だそうだ。
そんなこと言われても「ああ、そうなんですか…」としか言えないんだけどね。
もう心が崩壊しそうで聞いてるだけで精一杯だよ。
沙織は他の沙織達に悩みを打ち明けたり、未来を少し教えてもらったりして、気持ちが満たされたようで、また再会を誓い12人の沙織は別れたのだという。
とにかく沙織はそれが楽しかったようで、何度も何度もその話をするのであった。
歩き始めてどれくらい経っただろうか?
正面に何か異質なものが見えてきたと思い近づいていくと、目の前に僕達が落ちてきた穴よりも大きめの穴が空いているのを見つけた。
薄暗いというかぼんやりとした光がそこから漏れだしていた。
「多分あれだなwwwwwwwwwwwwwwwwじゃあwwwwwwwwwwwあのへんから出るとしようwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスニャンパスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあの穴の向こうに佐藤若菜ちゃんがいるはずwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は気楽な感じで病んだ笑みを浮かべながらそう言った。
あれ?このニャンパスの穴の中を佐藤さんは彷徨ってると思ってたんだけど違うのかな???
「あれ?佐藤さんはこの中で迷ってるんじゃないのか???」
「いやwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww気配がしないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあの向こうだと思うwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「ああ、そうか。じゃあ行ってみるか」
沙織がそう言うなら仕方がない。
沙織はこの中のことを僕より知ってるからな。
僕達は穴から出ようとしたんだけど、穴の入り口のすぐ上に、何か木の板みたいなので塞がれてた形跡があった。
でもそれは壊されていて、人が通れるくらいの穴が開いていた。
エスコート役の僕は沙織の機嫌を損ねないよう先にその穴をくぐると、沙織の手を引き穴の外の世界へ連れ出した。
出た先は本当に小さな小屋?のような物の中だったんだけど、沙織と一緒に小屋のような物の外に出るとそこは鬱蒼とした雑木林だった。
めっちゃ空気がキレイで森林浴を楽しみながら散歩したい感じだ。
全く訳がわからないが、僕と沙織は「本物」の制御不能なタイムマシーンにでも乗ったみたいに、見たこともない場所に移動してしまったようだ。
沙織は1ミリも動揺した様子はなくあたりをキョロキョロと見渡していた。
僕達が出てきた小屋のようなものは、観音様とかをお祀りしているような古いお堂で、木々の中に埋もれるように佇んでいた。
「これは何かのお堂か?中には何もなかったけど…」
沙織の手を握りながらお堂を見上げると、沙織は病んだ笑みを浮かべながらお堂を見上げ何度か頷いた。
「ああwwwwwwwwwwwwwwニャンパスの穴の上にお堂を建てたんだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww見つけた奴が驚いてニャンパスの穴を封じるためにお堂を建てたのかもなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
それにしてもここはどこなんだ???
めっちゃ山奥だと思うんだけど、この山のどこかで佐藤さんはさまよっているのだろうか?
どちらにしても佐藤さんの捜索には時間がかかりそうだ。
やっぱり荷物たくさん持ってきて正解だったじゃん。
その時だった。僕の「死亡フラグ回避センサー」が反応した!!
「沙織!危ない!!!」
僕はとっさに沙織を押し倒すようにして一緒に地面に身を伏せた。
「さwwwwwwwwwさしっwwwwwwwwwwwwwwwwww差身wwwwwwwwwwwwwwwwwwここここくぉじょwじょを;をwwwwwwwwwwwここxrつ!!!wwwwwwwww心の準備がwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww初めてはここじゃ嫌wwwwwwwwwwwwwwwwwwべwwwべッwwwwwwwwwwwwwwwベッドがいいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は何を勘違いしたのか乙女チックな病んだ目をうるませながら、かなり動揺した様子でわけが分からないことを言い始めた。
めっちゃ顔を赤らめて口でそういう割には無抵抗になってるんだけど、違うから!そういうんじゃないから!その前に何かヤバイことが起きるはずだから!!!!
沙織がそう勝手に妄想を膨らませながらデレていると、倒れた僕達の上を何かが勢い良く通り過ぎ、お堂に突き刺さり止まった。
僕と沙織はハッとしてそれを見ると、それは数本の矢だった。
遠くから数人の男達の声が近づいてくる。
沙織の目には黒いがかかり凶悪な光を発し始めた。
「許すまじwwwwwwwwwwwwwwwwwww乙女の心を弄びwwwwwww私の許可なく差身を殺そうとした罪wwww許すまじwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は伏せたまま肩にかけていたおしゃれなバックに手を忍ばせ、何かを取り出すとそのまま死んだふりを続け僕にも動かないように目で合図をした。
これの最終話だけでも読むと話がわかりやすいかも。
■幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!/第40話目くらい「本物」の工場作業員がいっぱいwwwww
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