第184話「本物」の久々に皆でニャンパスの穴へwwwwwwwwwwwwwww
「差身いいいいっ!怖いのだ!おかしいのだ!こんな狂ったところ駄目なのだ!差身はもっと私にくっつくのだ!怖いのだ!差身よ!離れるな!怖いのだ!恐ろしいのだ!」
僕に1ミリも隙間を空けずガッツリしがみつきガタガタと震えるかなっち。
かなっちは完全に錯乱した状態で恐怖のあまり叫び続けていた。
僕達はニャンパスの穴の中にいた。
入学して間もなく沙織が若菜ちゃんを突き落とした極彩色の渦が回る異様な空間。
他の沙織達がいる世界線と繋がり、未来や過去といった時空も繋げる何だかわからない通路のようなもの。
「本物」達や他の沙織達は良くここで会議をしているらしい。
どうも時間の進み方がおかしくって「僕達がいる世界から僕達が消えることはない=ニャンパスの穴にいる間は時間は進まず、ニャンパスの穴から出るとほぼニャンパスの穴に入った時間に戻る」という法則みたい。
どうやら複数入口があるニャンパスの穴。
その1つの沙織の豪邸の庭にある固く鉄の扉で閉ざされたニャンパスの穴を塞ぐ扉。
沙織はスマホを操作し開けて皆でかなっちを突き落としたのだ。
僕もこの異様な空間に慣れてしまったんだな…
「本物」達は何事もないようにかなっちがしがみついてる僕ごといつでも撃ち抜けるように、それぞれの専用武器の銃口を向けてるんだけど何もかも「本物」達にとっていつも通りなんだよな…
あいつら「本物」すぎて人が死ぬことを全く気にしてないからな…
そして「本物」達は「本物」の暗黒オーラを立ち上らせながら余裕そうに笑っていた…
「かなっち、大丈夫だよ。ここは意外と怖くないところなんだ。最初は怖いけどすぐに慣れると思うよ」
「本当なのか?お前達は宇宙人かなにかなのか?異世界から来たのか?」
かなっちはそうかなり信じ込んだようにそう言った。
「そんなことないよ。たまたまこの場所は穴をほってたら見つけたんだ。沙織の家で雇ってる人達が」
「そうなのか?差身は本当は神様なんじゃないのか?差身は今まで見てきた人間達とは違うのだ…」
「違うよ。普通の人間だよ」
「差身は王子様みたいなのだ…差身は私を迎えに来てくれたのだ…」
徐々に震えが止まってきたかなっち。
しかし、その瞬間僕の「死亡フラグ回避センサー」が緊急作動した!
僕がかなっちを抱きかかえるように瞬時に伏せると、赤いエネルギー体が僕達の頭上を通過した。
それはM16-A4沙織改から発射されたエネルギー体であった。
「おいwwかなっちwwwwwwwwwwww真夜中に大好きな差身のことが気になって様子を見に来てしまったのか?wwwwwwwwwwwwwああっ!?wwwwwwwwwwwwwwwwこの泥棒猫wwいやww淫乱2足歩行のアライグマがwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が病んだ笑みを浮かべながらM16-A4沙織改の銃口を下ろした。
「そ…そんな…そんなことはないのだ!ちょっと眠れないからお前達が犯罪でもしてないか見に来たのだ!」
調子を取り戻し始めたかなっちは僕の手を離れ立ち上がると、両手を上げて自分の小さな体を大きく見せながら沙織にそう言い返した。
「ああ?wwwwwwじゃあさっきアップしたお前の動画wwwwwwwwwwww『好きな人ができたみたい』ってなんだ?ニャンパス?wwwwwwwwww」
その沙織の話を聞くとかなっちは一気に顔を赤らめた。
「やっ!止めるのだ!勝手に人の動画を見るななのだ!プライバシーの侵害だぞ!」
かなっちが慌ててそうかなり信じ込んだようにそう言うと、天使がいつも通りの無表情でかなっちの前に歩み寄ってきた。
「かなっちは動画で『海辺のマックで好きな人と2人で過ごした』というのは嘘。沙織もいた。私も近くにいた。金髪リボンも遠距離盗撮でずっと見てた…若菜ちゃんは私が送った動画で見ていた…みんな一緒だった…」
「止めろおおおお!!!止めるのだああああああああああああ!」
かなっちは恥ずかしいのを隠すように暴れ始めたが「本物」達は全く動じることはなかった。
「かなっちさん…私達はあなたの動画のファンなんですよ…あれから全部見ようとコツコツ頑張っていたら急に新しい動画じゃないですか…動画制作がお得意なんですね…好きな人って差身様のことですか?…あなたを殺しても良いですか?…みんな差身補完計画に賛同し差身不可侵条約にもサインしてるんですよ…差身様に触れるのも厳密には条約違反なんですよ…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…あなたを殺しても良いですか…」
完全にとち狂った清城京。
清城京はまるで取り憑かれたように妄想に浸っているようなポワンとした顔でそう言った。
「かなっちだけ差身君に触るなんて駄目なんだよ。金髪リボンも性欲が高まっておかしくなりそうなんだよ。ツインテールも多分性欲が高まってるんだと思うよ。私も差身君のことを寝る時に考え始めると変な気分になってくるんだよ…沙織が早く差身君としないからみんな狂いそうなんだよ…」
何だか少しずつ興奮し始めた若菜ちゃんがあんまり良く分かってなさそうな顔で笑いながらそう言うと、沙織が病んだ笑みを浮かべながら若菜ちゃんと清城京を制した。
「セックスセックスwwwwwまあまあ皆もう少し溜めようwwwwwwwwwwwwまだ我々は夢の中で妄想上の差身に抱かれていようではないかwwwwwwwwwwww差身との初めての夜を考えると気が狂いそうになるwwwwwwwwwwwwwww差身よwww動物のように私を犯してくれニャンパス!!!!!wwwwwwwwwwwwwww」
沙織は病んだ笑みを浮かべながらそう言うと、素早くM16-A4沙織改を構え情報に向けてめちゃくちゃに乱射し始めた。
「お前達おかしいぞ…セックスとか言ってはいけないのだ…差身のようなイケメンの前でどうしてそんなことが言えるのだ…」
かなっちは僕に隠れるようにしがみつくとそうつぶやき始めた。