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幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!  作者: ぱんだ祭り
「本物」の入学式編wwwwwwwwwwwwww
16/204

第16話「本物」の緊急会議wwwwwwwwwwwwwww

 何とか無事に実質高校生活初日を乗り切った。

 しばらく沙織のクラスでみんなと歓談した後、僕と沙織は2人で帰り道を歩いていた。

 今日は沙織にしては良く頑張った。

 ちゃんとあとで褒めてあげないとな。

 

 帰り道、沙織は急に元気になって、僕に学校でのことを色々話していた。

 沙織も新しいクラスが少し楽しかったんだと思う。

 ただ沙織は楽しみたくてもどうして良いのかわからないだけなのだ。

 でも今日がきっかけとなって、少しずつ学校にも馴染んでいくような気がした。

 

「ニャンパスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身wwwwwwwwwwwwwwwwwww緊急会議を行うwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私の部屋に集合wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww議題が山積みwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織は楽しそうに病んだ笑みを浮かべながらそう言った。

 

 あー、やっぱりそうなると思ってたよ。

 緊急会議と言っても沙織の部屋で沙織の話を聞くだけなんだけどね。

 集合と言っても当然僕と沙織しかいない。

 

 沙織が緊急会議を開く時は色々思うことがある時だ。

 今日初めてのことがたくさんあって、話したいことがいっぱいなのだろう。

 沙織が急かすので、今日も沙織の家にそのまま行くことにした。


 沙織の家に行くといつものように沙織のお母さんが出迎えてくれた。

 でもこの間と違って沙織を見て大丈夫だと思ったのか、沙織のお母さんは特に何もいうことはなかった。

 同じように沙織が笑っていても沙織の心の中が同じだということはない。

 沙織の親だけに沙織の変化はすぐにでも分かるんだろうな。


 沙織の部屋に行ったんだけど、沙織はいつものように何らかのアニメを大きなテレビに流すことはしなかった。

 沙織は緊急会議をする時はアニメを流さないのだ。

 どうも沙織なりのルールみたいで緊急会議は真面目にやらないといけないようだ。


「ウフフフヒヒヒィィwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身wwwwwwwwwwwwwwwwwwww緊急会議だwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織は沙織のお母さんが持ってきたお菓子に目もくれず、部屋の中央にあるテーブルに肘をつき、口元あたりで両手の指先を組んでいる。

 そして目に黒い影がかかり、沙織の病んだ美しい瞳は上目遣いで僕を見つめていた。


 なんかそれあれだな…お前に何度も見せられたエヴァの碇司令ぽいよな…

 沙織の頭の中でエヴァ率が高まってるんだろうな。

 沙織の中ではリアルで経験している物事より、アニメで経験して知ったことの方が多い。

 それだけに沙織は同じ世界を共感させたいのかめっちゃアニメを見せてくるし、何か例え話をする時もアニメとかゲームで例えるので分からないことが多い。

 本当の世界と「本物」の世界は違うというのに、ほぼ「本物」の世界にいる沙織はちゃんと大人になれるのだろうかと心配になってしまう。


「結論から言うwwwwwwwwwwwwwwwww我々が警戒すべきビッチ共はこいつらだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアイカツ♪アイカツ♪wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織はアイカツ♪アイカツ♪と繰り返し言いながら、スマホをポケットから取り出し何か操作し始めた。


 何がアイカツだよ!いい加減にしろ!!!それ1回見せられたな…

 この間、NHKホール前で木に登りながら「アイカツ♪アイカツ♪」と騒いでいたアイカツコスプレイヤーみたいに、アイカツが誤解されるような発言は止めろ!!!!

 このネタが分からない人は「アイカツ コスプレ NHKホール前」でググってくれ!

 まとめサイトか何か出てくると思うから!

 沙織!これ以上、敵を作るな!!!どうして好きものを敵に回すの!!!!!

 だんだん見てる人が予想外に増えてるんだから!!!!

 ニャンパスwwwwwwwwwだけでこっちは手一杯なんだよ!!!!!


 沙織はスマホを操作し終えると、スマホとテレビを連動させているのかテレビに何か映し出された。

 その巨大な画面に映しだされたものを見て僕は戦慄が走った!!

 そこにはうちのクラスの女の子が映っていたのだ。

 その子は全く映されていることなど知らないようで、カメラとは全く関係ない方を向いていた。


「おい沙織…これどうやって撮った?!しかも天井から撮影してないか???」


 明らかに盗撮だろ…これ僕のクラスだけど、お前はちょっとしか僕のクラスに入ってないよね?

 沙織、おまえ、今日は天井に張りついたりしてないよな。

 一体いつどうやって撮影したんだよ!!!!!!


「ああwwwwwwwwwwwwww上から写されてるみたいだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアイカツ♪アイカツ♪wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織はアイカツ♪アイカツ♪と言いながら様々な盗撮写真をテレビに映しだした。

 

「駄目だぞ!教室に隠しカメラ仕掛けてるんだろ!!!!」


「さあwwwwwwwwwww何のことやらwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwカメラなんてどこにあるんだ?wwwwwwwwwwwwwwwwwん?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパス?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織が僕をあざ笑うかのように「ニャンパス?!」とめっちゃ挑発してきた。

 駄目だ。「本物」にまともなことなことを言った僕が馬鹿だった。

 そしてこの手のことに関して沙織が、証拠を残すはずがないのだ。

 

「それよりだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私の見ている限りwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww危険人物が5人いるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwまずはこの差身のクラスの鈴木春奈ちゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身を見る目が乙女になっていやがるwwwww殺したい殺したいwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織はそう言うとどこでどう調べたのかわからないが、テレビに映し出された写真の子達の情報を事細かく説明し「殺したい、殺したい」と言い続けた。

 しかしよくこれだけ調べてるな。

 沙織の周りに有能な諜報機関でもあって、それに調べさせてるなら分かるけど…

 いや…まさか…そんなわけないよな…

 でもおかしいんだよな。

 鈴木さんのお父さんが会社の部下である総務課の伊藤かな恵さん25歳と浮気してるとか、本当に沙織が1人で調べたのかな…

 

 沙織はそんな感じで4人の新入生の女の子を説明した。

 

「そwwwwそれからwwwwwwとんでもない『本物』が何人かいるんだがそれはおいおい捕獲するwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww楽しみにしていてくれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 なにが「本物」だよ。

 お前と同じレベルの「本物」なんて、そうそういるわけないだろ。 

 そんなのに囲まれたら、間違いなく僕は発狂するだろうな…

 

「しかしwwwwwwwww早急に対処せねばならないのは私のクラスのこのビッチだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 ああ、これはさっき沙織のクラスで僕のことを睨んでた子だ。

 この子は動画で撮影されていた。

 なるほど…このカメラって静止画だけじゃなくて、動画の撮影も可能なんだね…

 さすがに音声までは録音できないみたいだけど。

 とりあえず、沙織のクラスと僕のクラスには「本物」の盗撮専用カメラが設置されてるんだな。

 沙織のことだから、この類のカメラは既にそこら中に仕掛けられてるんだろうね。


「佐藤若菜ちゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこのビッチの頭の中はかなり差身のことでいっぱいになっているwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwとても危険な状態wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私のクラスで良かったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww監視しやすいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 沙織はどこからかコンバットナイフを取り出すと、大きなテレビの画面に映った佐藤さんを睨みつけた。

 コンバットナイフを握った沙織の右手は小刻みに震え、目の前に佐藤さんがいたら速攻殺()ってしまいそうな勢いだった。

 沙織はどこでどうやって調べたのかわからないが、いかに佐藤さんが駄目なのかを調べた情報を交えながら長々と大騒ぎしながら話し続けた。

 沙織は特に佐藤さんのことが気に入らないようだ。

 

 全員と仲良くすることは難しいとは思うんだけど「本物」の事件だけは避けないとなあ…

 僕は沙織の話を聞きながら深呼吸をした。


 ヒートアップしながら暗黒オーラを燃え上がらせる沙織。


 僕も佐藤さんも、そして沙織も…

 全てを巻き込む事件は目前に迫っていた。

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