第135話「本物」の審問会wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
「てめえら!何やってんだああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
目に黒い影がかかり凶悪な光を放つ沙織が、めっちゃ怒り狂った様子で暗黒オーラを溢れさせながら叫んだ。
地上に出てから数分後、「本物」達に取り押さえられた僕と清城京は、沙織の部屋に連行され、もう1時間以上同じことばかり詰問攻めにあっている。
僕は手を後ろに回した状態でロープで縛り付けられ正座させられていた。
清城京はアゲハチョウの幼虫のように、体を簀巻のようにロープでぐるぐる巻きにされ、僕の横で転がっていた。
そして沙織が新しい紙袋をどこかから持ってくると「差身を性欲塗れの目で見やがって!wwwwwwwwwwwwww」と清城京の顔に被せたのであった。
まあ確かに清城京の目はかなり性欲にまみれた「本物」の痴女だったんだけどね…
沙織達はどこからか持ってきた何かのアニメのものと思われる制服に着替え、それぞれの専用武器を手に取り、僕と清城京に突きつけていた。
沙織が「ラブ!!!!!wwwwwwwwwwwwwサンシャイン!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww地味な田舎町でのスクールアイドル活動wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww堕天使ヨハネの魂wwwwwwwwwwwwww」とわけの分からないことを喚いていたがよくわからなかった。
「おい!wwww差身!!!!wwwwwwwwwwwwwwwもう一度問う!wwwwwwwwwwwwwwお前は金髪リボンを押し倒しあの淫乱巨乳を揉みしだいたのかあああああああああああああああああああ!!!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
赤い強力なパワーがオーラとなってM16-A4沙織改を燃え上がらせていた。
あれは沙織の魂が最高潮に高まった時のオーラ!
本気で僕を殺そうとしているのだろう。
沙織が強く僕を問い詰めながらM16-A4沙織改の引き金を引こうとすると、若菜ちゃんと天使が必死になって沙織を取り押さえ始めた。
「のわああああああああああああああああああああああああああああああああ!駄目だよ!差身君を殺したら何もかも終わりだよ。差身君を殺す作法からはずれるよ」
若菜ちゃんはあんまり良くわかってなさそうな顔で慌てて沙織を諭そうとすると、天使も無表情で何か言い始めた。
「沙織、駄目。殺すなら金髪リボン。あの胸はこの世から消すべき」
天使は無表情なまま小さくそう呟くと、蒼い神秘的な暗黒オーラを立ち上らせながら、じっと清城京の胸を睨みつけていた。
天使…お前、何か清城京の胸に個人的な恨みでもあるんですか…
あなたが感情を露わにするのって、めっちゃめずらしい気がするんですけど!!!!!
だが沙織は2人の言うことなど耳に入らないようでめっちゃ取り乱していた。
「私が最初!wwwwwwww私が最初に差身に襲われるはずだったんだ!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあああああああああああああああっ!wwwwwwwwwwww殺したいっ!殺したいっ!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私の目が届かないあんな暗い地下で他の女を襲いやがってええええええええええええええええええっ!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私より大きい胸に欲情しやがってえええええええええええええええええっ!!!あcぎお:wgひお:wfghqwふぃおqwfgwふぃがwf:あsっがsかsgび:あwgwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織!お前も胸か!
どうしてお前たちは清城京の胸を目の敵にしてるの?!
清城京自身というより、清城京の胸にコンプレックスでもあるんじゃないのかな!
というか、あんな地下迷宮に清城京を突き落とし、僕と2人きりにさせたのは沙織!あなたじゃないんですか?!
「沙織!何度も言ってるけど清城京を押し倒してなんていないから!清城京の言ってることは全部妄想だから!頭の中で浮かんでるだけだから!」
「本当か!差身!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwおい!wwww金髪リボン!wwwwwwwwwwwwwwwwお前は本当に差身に押し倒されたのか?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwああっ?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が「本物」を撒き散らしながら清城京に問いただすと、清城京は縛られながらも身をよじらせながらピンクの暗黒オーラを立ち上らせ始めた。
「差身様は私の大きくて柔らかいおっぱいを見ながら『ハアハアハア…挟みてえ…こんな凄いおっぱい初めて見るよ…回りにいるどの女よりも凄いおっぱいだ…ああああああああああっ!』と獣のように興奮しながら私の服を乱暴に脱がせ床に押し倒したのですわ…そして私のパンツに…パンツに!!!!!」
何言っちゃってるの…何言っちゃてるのよ清城京さん…
あなた、勝手に人の腕を自分の胸に挟んでおいて、さっきから僕に襲われた妄想を口にするのやめてもらえないですかね!
そのせいで、この「本物」の審問会が終わらないんですけど!
話がまとまろうとする度にぶち壊すの止めて!
どう考えても僕は免罪だよ!
絶対におかしいのはあなただからああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおいっ!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww殺す!殺す!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身!!!!!wwwwwwwwwwww金髪リボンの言ってることは本当なのか?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
半狂乱の状態でM16-A4沙織改を僕に突きつける沙織!
僕は必死で弁解することしかできなかった。
「沙織!そんなことしてないから!」
「さしみいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私の胸は襲わなかったくせにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww金髪リボンの胸は襲うのかああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
荒ぶり僕を殺そうとする沙織を必死に押さえる「本物」達。
しかし、清城京はどこか幸せそうに、ピンクの暗黒オーラを立ち上らせながら1人で身悶えていた。
「差身様は『おいっ!淫乱巨乳!痛い目にあいたくなかったら挟め!』と言ったのですわ…私は…私は…そんなに強く差身様に求められたら…断れないのですわ…差身様の本能が私を襲うことを止められないのですわ…えへへへへへへ…うふふふふ…」
駄目だ…あなた絶対におかしいですよ…
いったいどんなものを見たら、そんなわけのわからない「本物」の妄想が次々と頭の中で繰り広げられるのよ?
「のわあああああああああああああああああああああああああああああっ!沙織、若菜は良いことを考えたよ。ミニミ若菜改で金髪リボンを撃ちまくって、金髪リボンを馬鹿にすればいいんだよ」
若菜ちゃんがあんまり良くわかってなさそうな顔で笑いながらそう言うと、沙織も天使も「それは名案!」といったような感じで感心しておとなしくなった。
そういえば、若菜ちゃんのミニミ若菜改は撃たれた相手が馬鹿になっちゃう特殊効果があるんだよね。
でもさ…それって駄目だと思うんだ!
「駄目だ!若菜ちゃん!清城京をミニミ若菜改で撃ったら駄目だ!」
僕は必死にそう叫ぶと「本物」達が不思議そうに僕の顔を見た。
「差身君、これはとても良い方法だよ?金髪リボンが死なないから何度でも罰を与えられるんだよ。しかも馬鹿になっちゃうから金髪リボンはわけがわからなくなっちゃうんだよ」
「だから駄目なんだ!清城京が馬鹿になって『本能』だけで動き始めたら、僕を24時間襲い続けるんじゃないのかな!」
僕の言葉に「本物」達はようやく気がついたようだ。
理性がある状態でこんな性欲に駆られた「本物」の清城京が馬鹿になっちゃったら…
想像を絶する「本物」の事件が起きるんじゃないかって…
「あの胸がいけない。あの胸を小さくしよう。多分風船と同じ、撃てば破裂する」
天使が電撃属性の攻撃ができるツインテールガンを手に、ゆらりと金髪リボンに近づいたところを沙織が制止した。
「ああwwwwwwwwwwwwもういいwwwwwwwwwwwwwwwwwwあの金髪リボンの件は保留だwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwいつだって殺せるんだからなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそれより東白楽のあたりにミニリュウが出るらしいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwみんなで捕まえに行こうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwポケモンGowwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ようやく沙織が落ち着いてきたようだ。
この「本物」の審問会も終わりを迎えた。
その後、運転が得意なコブの車に乗って、僕達は小机町から東白楽駅の方へと移動した。
いつもの業者が使うような白いワンボックス。
コブは適当なところに車を停めると、僕達は車を降りてポケモン探しを始めた。
清城京は下着姿でしばられたまま車には乗せられてきたんだけど、外には降りないで車に取り残されていた。
沙織が喜んでスマホを片手にポケモン探ししてるんだけど、僕はもうぐったりしていてすぐにでも眠りたかった。
でも「無限の体力」を持つのが「本物」達。
3人共、全く衰える様子もなく元気そうだった。
どれくらい歩いただろうか?
何とか死にそうになりながら「本物」達についていくと、暗い誰も歩いていない国道沿いの歩道に虹色に輝く小さな物体を僕は発見した。
「あれ…これなんだ…」
僕は1人で近づいていくと、それは小さなカメでゆっくりと微速前進していた。
僕はカメが可哀想に思い、小さなカメを手のひらに乗せると、カメも首を伸ばして僕をじっと見ているようだった。
「差身wwwwwwwwwwwwwwwwwなにしてるんだ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww何だこのポケモンは?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が声をかけてきたんだけど、ものめずらしそうに虹色に輝くカメを見ると、どこかカメが怯えた様子で伸ばした首を引っ込めた。
「沙織、変わった亀だけど、かわいそうだから水辺に逃がしてあげようよ」
「ああwwwwwwwwwwwwそうだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこいつもカメ界のリア充から迫害を受けてここまで来たかもしれないしなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそれにここは昔『観福寿寺』通称『浦島寺』があった場所だwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「ああ、聞いたことあるよ沙織。神奈川の浦島太郎伝説がこの辺りにあったって」
「そうだwwwwwwwwwwwwwwwこのカメを助けたら良いことがるかもしれないwwwwwwwwwwwwwww我々も竜宮城へwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそろそろ疲れたしカメを海に逃がして帰るとするかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこのカメからは我々と同じ『本物』の匂いがするwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織はいつでも少数派、マイノリティーの味方だ。
この虹色に輝くめずらしいカメを見て、どことなく不憫さを感じ取ったのだろう。
すんなりとカメを逃しに行くと言い始めた。
こういうところは沙織の良い所だ。
だが全てのきっかけはこれだったのだ…
こうなることが始めから神様のイタズラで決まっていたのか?
それとも「本物」達の「本物」の事件引き寄せパワーが炸裂したのか?
まさかあんな事件が起きるとは、誰もが予想などしていなかったのだ。




