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オーク襲来

 鬱蒼とした木々に包まれたレモン峠の山賊街道をとぼとぼ歩く男女二人組。

 

 男はザンバラ髪で獣のように鋭い目つき、口元には牙が生え、髭や眉などの体毛が濃い。狼の毛皮を身にまとい、野山の狂戦士といった出で立ちだ。

 

 女は炎のような赤髪で、雪のような白い顔に漆黒の口紅をつけ、若き日の聖母を思わせる顔立ちをしている。彼女は四つの房のついた帽子を被り、大きく胸の開いた、へそ出しの露出度の高い道化師の衣装を着ていた。



「あぁ、街にもう少し滞在したかったでーす。狼憑きのルザが一緒にいるから一日しか滞在できませーん」


「誰のせいで人狼になった思っているんだ! キヤ、お前のせいだろうが!」


「誰のせいでもありませーん。運命のいたずらなんでーす!」


「責任回避するな! お前が俺にあのパンを食わせなければ、こんな姿にならずに済んだのに…。この疫病神め!」


「それなら、あなたは貧乏神でーす。あなたのせいでわたしも金欠でーす」


「変な言いがかりつけるな! 浪費しているのは、お前の方だろうが! 幸せになれる鼻輪とかインチキ臭いモン買うな! 第一、おまえには鼻輪をつける穴なんか開いてないないだろう。それとも、これから開けるつもりなのか?」


「あぁ、頭の固い人は嫌でーす。あれは腕輪として使うのでーす。ナウでヤングな女子に大人気なのでーす」


「そんな人気があるわけない。古今東西、いつ、どこを探しても断じてない!」

 

 

 二人がいつも通りの痴話喧嘩を続けていると、あたりの森から何やら怪しげな物音が聞こえてきた。


「ブヒ、ブヒッー! ブルルーン!」


 豚面のオークが3体、石槍を持って襲い掛かったきた。


「血に飢えた狼の前にまるまる太った子豚ちゃん、大地の恵みに感謝かな?」

 

 ルザは背負っていた大斧を手に取ると攻撃態勢に入った。

 オークが繰り出す石槍の攻撃もルザは余裕でかわす。

 矢継ぎ早に大斧でオークを切り倒す。オークは逃げる暇もなく全滅した。


 力、スピード、戦闘経験どれを取ってもルザが上回っていた。



 腰に差している山刀でオークの解体作業に入る。血抜きもきっちりやる。


「食物連鎖の上位にいる俺に向かって、わざわざ襲ってくるとは間抜けな豚だが、新鮮な豚さしとして早速いただくとしよう」

 

 ルザはオークの腿肉を切り取り、自分の口に入れようとした。


「豚は生で食べたら危ないでーす。食中毒や寄生虫で体を壊しまーす。せめて、焼いてくださーい。というか、これ豚ではありませーん。わたしは絶対に食べたくありませーん」


 キヤはルザの行為にかなり引いている。というか、軽蔑している。


「なーに、返って免疫がつく。問題ない!」

 

 ルザは冷たい視線に気にすることなく、オーク一体分の生肉をぺろりと平らげた。残りはとりあえず干し肉とした。

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