命題α:回帰する命題
少女は、幼なじみの消えた窓の前で立ち尽くしていた。
そして、そろそろだ―――
そう少女が思った瞬間、再び時間が戻りはじめた。
また、だ――
また今日の朝に全てが戻っていく――
そして、幼なじみがちょっとえっちなゲームをしている現場に鉢合わせして、私が蓮君を怒って――
何度目だろう。
もう何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も―――――
少女には昔から不思議な力があった。
予知能力。
ずっと前からその片鱗がちらほらと「予知夢」という形で現れはじめ……
そして、今では完全に未来を見ることが出来るようになっていた。
だが。
最近、この未来が見えない。
いや、
「未来が無い」のだ。
このループが起こって、この世界の未来が見えなくなった。
代わりに見えたのは、大切な窓に吸い込まれ、その先で幼なじみが嘆き叫ぶ姿。
以前はこの未来を変えようともがいたこともあった。
でも、出来なかった。
何度も繰り返し、変えることが不可能だと悟るほどにこのループは続いてきた。
この予知能力のために数々のループの記憶を保ち続けてきた少女は、絶望に涙した。
そして今もまた――――
時間が戻っていく――
しかし。
今までとは違う変化が起こりはじめていた。
「え……?」
いつもより戻りすぎている。
今日の朝よりも前――いや、それよりも遥かに前へとさかのぼって―――
そして、少女が完全に予知能力を使いこなせた去年、それよりも前になったとき、少女の記憶から、ループの記憶が消え去った。
〇〇〇〇〇〇
ジリリリリリリリ………
「………ん……?」
目覚まし時計がけたたましく鳴り、俺の安眠を妨害してきた。
俺の名前は
仁科 蓮。
中学二年生だ。
続
どうも!!
皆さん!!
現在この文章を書いているのは
2011年12月31日 23:54
です!!
なんとか年内に間に合いましたぁ……(汗)
この物語はこれでおしまい。
でも、まだまだ始まったばかりです。
最後に「続」となっているように、この物語には続きがあります。
というか、この物語は実はその続きの物語の外伝的話なんです。実は。
またそのうち続きを書きたいと思っていますので、その時はまた、読んでいただけると嬉しいです!!
ここまで読んでくださってありがとうございました!!
2011年12月31日
鶴来絵凪




