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恐怖

「前野さん!!」


教室の戸を勢いよく開いた。


俺の声が静かな学校にこだまして消える。月明かりが教室を青白く照らしていた。とりあえず見渡して確認する。

誰もいない。

それはそうだ。前野さんは電話で居場所を伝えていない。ここに来たのは殆ど勘だ。

もう一度青白い教室を見渡して、手前の座席に座って考える。


まず、何故学校の校門は開いていたのか。これは前野さんが学校に逃げてきたからだ。本人が言っていたので間違いない.....

....違うな。違う違う違う。

考えたら最初からおかしかった。

うちの校門は鉄製の牢屋チックな重い扉。そこには大きく太い黄金色のキーロック式の上鍵が着けてある。それが何らかの間違いで開いていたとしても、校内の鍵があくはずもなく教室には入れない。

仮に飛び越えたとしたら、セコ○の強いお兄さん達が召喚されるはず。


無用心極まりない。まるで入ってくれと言わんばかりだ。


瞬間、背筋に冷たい感覚が走った。

勢いよく立ち上がり振り向く。なにもない。見回しても変わりがない。ただ雰囲気が重くなったように感じる。


俺は何かにかられるように、急いで教室をでようとした。


「がいくーん....」


気持ちの悪いヌメヌメした声が聞こえる。

思い出した。さっきから何か見覚えがあるとおもったら、これ夢でみたじゃないか。


慌てて戸を閉めて、教室の隅に逃げた。...ああここも一緒。

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