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第6話 お嬢様の錯覚と、親衛隊の牙

目には滅を!歯には破を!

第6話 お嬢様の錯覚と、親衛隊の牙

野球場の負の連鎖から数週間。藤野たちのチームは、鳴能女子高校――この地域一帯で有名なお嬢様学校へ向かっていた。地域一の名門女子校で、能力者も多く在籍するが、最近、悪の組織の影が濃いという情報が入った。大西の情報網から。「丘本という生徒が怪しい。喋らない設定で親衛隊に囲まれ、高飛車に振る舞ってる。裏で組織に加担してるC級能力者だ。」さらに、丘本の執事役の児坂がA級で、負の感情を吸い取り錯覚させる能力を持つらしい。小学校の担任も兼ねているという。「女子校だから入りにくいけど……策略でいく。」石本の分析通り、真っ向勝負は避ける。鳴能女子高校は優雅な校舎が並び、制服のスカートが風に揺れる。藤野たちは隠れて潜入。伊藤の絵で偽の招待状を作った。校庭で丘本を見つける。高飛車なお嬢様気取り。一言も喋らず、親衛隊が周りを固める。親衛隊は丘本をこき使うが、なぜか不満を言わない。「不自然だ。みんな、丘本の言う通りになっている。」藤野は疑問を抱き、浦澤に過去を遡らせる。「丘本の喋らない設定……演技だ。能力で許されてる状態を作ってる。」伊藤が絵で心情を描く。親衛隊の心は、黒い不満で塗りつぶされているのに、表面は正の感情だけ。「児坂の能力だ。負の感情を吸い取り、錯覚させてる。」策略開始。藤野は記憶を奪い、親衛隊の短期記憶を少しずつ消す。丘本の「喋らない」設定を疑わせる。内田が奇跡を1回使い、絶対に喋らざるを得ない状況を作る――丘本の秘密の恋バナを偽造し、親衛隊に暴露させる。「丘本様、あの時言ってた彼氏のこと……」丘本が慌てて。「違うわ! そんなの――」喋った。その瞬間、錯覚が解ける。児坂の能力が切れ、親衛隊の積もり積もった不満が爆発。「ずっとこき使われてた!」「文句言えなかったの、能力のせい!?」「許せない!」丘本は恐怖に顔を歪め、逃げようとするが、親衛隊に囲まれる。負の感情の嵐が丘本を飲み込み、精神的に崩壊。消えていく――存在感が薄れ、リタイア。児坂は丘本と共に消滅。錯覚の維持者がいなくなったのだ。親衛隊は混乱しつつ、藤野たちに感謝。「ありがとう……目が覚めたわ。」学校側に事実が知れ渡り、丘本の悪事は暴露。組織の影がまた一つ消えた。帰り道、皆が息を吐く。「自業自得の極みだな。お嬢様気取りが仇になった。」砂野がポツリ。「児坂……小学校の担任だって? 組織の幹部候補か。」丹羽の予知。「次は紅葉高校に戻る。進級の波乱が見える。」米田が電気を光らせ。「俺の力も、もっと制御できるかも。」高田がめんどくさそうに。「歴史の幻想、そろそろ本物に変えられる気がする。」田中がサイコロを振る。「確率、操ってみせるよ。」鳴能女子高校の桜並木が、優雅に散る。錯覚の崩壊は、組織の脆さを露呈した。復讐の炎は、静かに学校内へ戻る。次なる戦場は、進級した紅葉高校――続続の闇へ。

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