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第10話 進学校の闇と、完璧の崩壊

目には滅を!歯には破を!

第10話 進学校の闇と、完璧の崩壊

肥石高校のコンクリートの一件を経て、藤野たちのチームは寄歌高校という、地域一の進学校――へ向かった。政治家や社長を数多く輩出する名門。校舎は近代的で、図書館や研究室が充実。だが、学校内の闇は深いという。「能力者組織が完全に根をはっている。エリートばかりだ。」大西の情報網が捉えたのは、王川、荏上、そして荏上ファンクラブの曳田と後島。全員A級に近い強者。王川――政治家の息子。声真似で不幸を呼ぶ能力。お調子者だったが、高校入試の第一志望だった学科が不合格だったのと父のスキャンダルで闇堕ち。荏上――完璧主義の美形。能力吸収のA級。実は無能力者出身で、家族に要らない子扱いされ、組織の手段で能力を得た刺客。曳田と後島――荏上のファンクラブ。能力はある程度強い。寄歌高校の門をくぐると、突然の声。「藤野君……久しぶり。」現れたのは日和という清楚な美少女だった。どうやら白誠中学校でクラスが同じだったらしい。記憶のない藤野に微笑む。「中学時代、好きだったよね。私も……。」心が揺らぐ。だが、丹羽の予知。「罠だ。愛は本物だけど、操られてる。」

逃げるように学校の裏庭へ向かうと、最初の敵――王川が待ち構えていた。お調子者の面影は残るが、目は暗く淀んでいる。政治家の息子として育ったプライドが、屈辱で歪んでいる。「よう、藤野。お前らの噂は聞こえてるぜ。俺の声真似で、不幸をプレゼントしてやるよ。」王川は周囲の生徒たちを味方につけ、声を真似し始める。まず、石本の声を模倣。「分析完了……弱点は……」王川の口から出たのは、石本の声。だが、言葉の終わりに不幸の呪いが込められる。石本の分析能力が一時的に乱れ、誤った弱点を叫んでしまう。「みんな、左側が弱い!」チームが左に動きかけた瞬間、王川の笑い声。「不幸だな! 逆だぜ。」罠だった。右側から生徒たちが襲いかかる。浦澤が過去遡りを試みるが、王川が浦澤の声を真似。「直近7日……忘却!」不幸の波が浦澤の暗記を混乱させ、情報が混濁。葉山が五大欲求を操ろうとする。「欲求を減らせ!」だが、王川が葉山の声を真似。「尻が……好き!」不幸が葉山自身に返り、集中力が散漫に。丹羽の予知がぼんやり警告。「不幸の連鎖が……来る!」王川は「尻」という下ネタから父のスキャンダルを思い出し、苛立つ。チーム全体に不幸をかけようと、会社社長の声を真似。「下ネタ禁止!」だが、藤野たちは近づかない。米田が電気を放ち、王川の声を乱す。「ジジッ……声が……割れる!」王川の能力が不安定に。内田が運命を操る。「不幸の神様、逆転せよ!」王川の不幸が自分に返り、足を滑らせ転倒。計画が中途半端に崩れる。「くそっ……まだだ!」王川は起き上がり、藤野の声を真似。「記憶を奪う!」不幸を込めて叫ぶが、藤野の本物能力が上回る。藤野は寿命を奪う中盤能力を発動。「不幸の回数分、寿命をやる。」王川は笑うが、生徒たちで試した結果、寿命が減っているのがわかり、顔を青ざめさせる。捕まり、中途半端に牢入り。リタイア。「下ネタなくそう党」のあだ名が、学内で永遠に残る。次に、荏上とファンクラブの曳田、後島。図書館の奥で待ち構えていた。荏上は完璧なルックスで微笑むが、目は冷たい。能力至上主義のエリート。日和が傍らに控え、藤野を切なげに見つめる。「藤野……お前は脅威だ。俺の能力で、すべて吸い取ってやる。」荏上の能力発動。他人のパワー吸収。曳田と後島の能力を吸い、自身を強化。曳田は本来の力で炎を操るはずが、弱体化。後島は風を呼ぶが、風力が弱い。戦いが始まる。荏上が吸収した力で、藤野の記憶奪取を逆手に取る。「お前の記憶……さらに吸う!」藤野の頭に痛みが走り、空白の記憶がさらに揺らぐ。石本が分析。「弱点は……ファンクラブの吸収依存だ!」浦澤が過去を遡り、「荏上、無能力者だった過去……家族に捨てられた!」荏上は動揺。「黙れ!」曳田と後島に命令。「倒せ!」曳田の炎が飛ぶが、米田の電気が相殺。高田の歴史幻想で、荏上に「要らない子」の過去を見せる。すると荏上がいらだち激昂する。田中の確率操作で、曳田の攻撃が外れ、後島の風が逆流。内田の運命操作で、「完璧の神様、見放せ!」荏上の防御が一瞬崩れる。藤野が寿命奪取。「吸収した回数分、寿命を!」荏上の顔が歪む。曳田と後島を先に倒す。痛めつけない程度に、村上の絶対命令。「絶対にぃ! 能力使えなくなる!」二人は弱体化し、研究機関送り。荏上のファンクラブ壊滅。防御力が失われ、初めて重傷。自身の力が不完全だと証明される。「今までの完璧は……吸収しただけだったのか……。」のちに家族に連絡が入り、組織関与で絶縁宣告。「要らない子……またか。」絶望で精神崩壊を起こしリタイア。研究機関送り。日和は荏上に勝利した藤野に近づく。「中学時代……本当に好きだった。罠じゃなく、本物よ。」操りが解け、絶命。藤野は荏上撃破で記憶が蘇る。中学時代、日和への片想い。クラス3年間同じ。涙が止まらない。「哀しい人生だね……。」寄歌高校の組織は壊滅。生徒たちが解放される。戦いの後、皆が静かに語る。「完璧主義の裏に、コンプレックスがあった。自滅だ。」石本の分析。浦澤が過去を遡る。「全員、白誠中。教師が能力を与えて、幹部候補に育てた連中。」白誠中学校。藤野の記憶が、大きく揺らぐ。荏上の能力吸収――それが、自分の記憶喪失の原因。「俺の記憶を……吸い取ったのは、荏上だった。」砂野が頷く。「そうだ。もう、全部繋がる。」丹羽の予知。「最後の戦い。白誠中学校。黒幕の教師たちが見える。」内田の運命操作、高田の歴史変更、田中の確率自在、米田の電気制御。伊藤の絵はペン一本、村上の絶対は念じるだけ。寄歌高校の高い塔が、夕陽に染まる。完璧の崩壊は、組織の核心を暴いた。復讐の炎は、ついに源流へ。白誠中学校の黒い校舎が、近づいていた。

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