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類魂  作者: 嶋恭作ニ
第三章 第二の人生へ
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41.報告

鑑定が終わり優子の家に帰って来た恭作はさっそく彼女から尋問を受けた。彼女には娘に紹介された良く当たる占い師さんに今後の仕事の事とか占ってもらいに行くとだけ伝えて出かけたのだ。


「ねえ、占い師さんに何て言われたの?色々相談したんでしょ」


「いや、結論から言うと定年後の仕事は何か教育的な職種があって心配しなくても良いと言う事だったんだけど、もう一つ言われたのは妻とは早く別れて君と暮らしなさいという鑑定結果だったんだ」


「何それ?!私の事相談したの?」


「いや、それが違うんだよ。こちらから切り出す前にそう言ってきたんだ。しかもそうしないと早死にするかもしれないらしい。今回の病気の件も以前に見えていたらしいからかなり信憑性高そうなんだ」


優子はそれを聞いて半信半疑だった。元々優子も勘が鋭くてそちらの世界にも興味があったのだが、都内で20年近く色々な会社を渡り歩いているうちに人の考えている事が分かり過ぎてかえって嫌になり、わざと人との付き合いを軽くして他人の心をなるべく読まないという方向に走っていた。その結果親友と呼べるのはシャチとアンジェラだけになり、そういう勘の強さも影を潜めていた。因みに恭作の事はわかりやす過ぎて何を考えているか全てお見透しだったのだが。

だからその占い師さんのいう事も'そうなのかもしれない'とは思ったが、そこまで他人の事が見えるという人の話や経験や見聞は無かったので100%は信じられなかった。また恭作に対しても'本当に家庭を捨てる覚悟はこの人にあるんだろうか?'と思った。


「無理しなくていいんだよ。家庭捨てるのって思ってるより大変だよ」


「何言ってるんだ。15年以上前に大喧嘩した時に約束したじゃないか。老後、子育て終わったら一緒に暮らそうって。まさか忘れてないよね?」


「忘れてないわよ。それでも不安とか罪悪感とか色々考えちゃうんだから」


「どうも娘も知っているらしい。もちろんその占い師さんから話を聞いただけで本人には確認してないけど。話の流れでは彼女は応援してくれそうなんだ」


「えー⁉︎そんな事あるの?いくら母娘の仲が良くなくても普通母親につくでしょ」


しばらく平穏な不倫生活をしていた二人だったが何かが大きく動いていく感覚を覚えた。


-続く-



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