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類魂  作者: 嶋恭作ニ
第三章 第二の人生へ
38/45

38. 前世

恭作は娘の愛奈と久々に自宅でゆっくり話し込んでいた。一人暮らしを始めて余り会う機会が少なくなった彼女は人間関係が上手くいっていない事,彼氏の事(この頃娘に彼氏が出来たと報告された)、就活の事など色々と悩みがあった様だ。そこでバイト先の先輩に紹介してもらったある占い師さんにスピリチュアル鑑定(いわゆる占い)をしてもらったそうだ。その占い師である仁美さんは人気TV番組’突然ですが占ってもいいですか?’に出てくる星ひとみさんや昔流行った’オーラの泉’に出ていた江原啓之さんみたいな’何故そんな自分しか知らない事知ってるの?’的な能力を持った方で、本業は普通の会社員で副業として知人の紹介者だけを鑑定をしているそうだ。鑑定料は1人1時間6000円と格安だ。これだけの特殊能力を持った占い師さんは安くても数万円の鑑定料が相場らしいし、そもそも予約が取れないらしい。副業なのでその収入は全額犬猫保護団体に寄付しているとのこと。ちなみに御本人も保護された犬猫を計10匹以上飼っているらしい。

リビングルームで話していたので恭作の妻もこの話は後片付けしながら聞いていた。その鑑定結果を愛奈は説明してくれた。


「その占い師の仁美さんはね、'あなたとあなたのお父さんは前世でも親子だったけど、今生と違いは母娘の関係で事情があって離婚せざろう得なくなり、泣く泣く母親(恭作)はあなた(愛奈)を手放したのよ。今生のお父さん(恭作)の人生の目的の一つはあなた(愛奈)をちゃんと育て上げることだったのよ'と言ったのよ。すごいでしょ?」


恭作は何故かビックリはしなかったが、むしろ「なるほど、そうだったのか!」と妙に納得してしまった。自分では娘と父親なんて今時仲が良いのが当たり前と思っていたが、結構珍しいくらい仲が良いと色々な人から言われていた謎が解けたと思った。そんな事を思って感慨に耽って黙っていたら話を聞いていた妻は言った。

「ビックリしないの?反応薄いね。私なんてさっき聞いたらビックリしちゃった」


愛奈は続けた。

「後ね、私自身の悩み相談はまあ良いとして'あなたのお父さんが問題よ。健康的な話も絡むからなるべく早く私の鑑定を申し込んで'って仁美さんに言われたの。私が鑑定受けたのは一人暮らし始める2ヶ月くらい前だから今回の立て続けの病気の発覚前でしょ。あの人の鑑定って無茶苦茶当たるんだから。病気の話もお腹の下くらいって言ってたから当たっているし、凄くない?」

確かにそうだ、時期的にその占い師さんは知り得ない情報だとビックリしていたら愛奈は更に続けた。

「一緒に行った私の友達なんて両親がそのうち離婚すると予言されたのよ」


ここでピンと来た。恭作は'それは俺の事だろう。妻がいるから第三者の話にすりかえているに違いない。だいたい自分の悩み相談の人間関係にしたって自分の母娘関係の事だろう'と確信した。


そう言えば少し前に大好きなゴルフ漫画「オーイとんぼ」を自分の部屋で読んでいて号泣していたのをたまたま廊下を通りかかった愛奈に聞かれてしまって、癌が相当悪いと勘違いされたようだ。100%の生存率だから大丈夫と泣く愛奈を慰めるのに大変だった。(号泣したのは第7巻で、確かに’号泣注意,電車の中で読まないで下さい’と帯に書いてあった) 相当心配させていたんだなと反省して恭作は答えた。


「わかった、とにかく手術が終わって落ち着いたら鑑定受けるよ」


-続く-

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