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類魂  作者: 嶋恭作ニ
第一章 運命の人
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22.単身赴任生活

一方で恭作の私生活面の単身赴任生活はどうかというと、結構順調だった。

恭作本人は近所に気軽に飲み食い出来る居酒屋を探し出してそこの常連になるという夢を描いていたが、あまりの典型的な住宅地だったので飲み屋が極端に少なく中々良い店は見つからなかった。しかし料理は好きな方なので自炊生活は苦もなく、むしろ想像していたよりかなり良いものだった。関西のスーパーで手に入る食材は関東より豊富で斬新で、例えばふぐとか、はもとか、関東では高級魚と呼ばれる様なものも簡単に手に入り、自炊の酒の肴は結構良いものを食べていた。また京都はパン屋が多く美味しいと有名で、ご飯派の恭作にしては朝食に半分位はパンを食べていた。

優子との遠距離恋愛については約束していた毎晩のスカイプは飲み会や接待の日以外は実行したし、月2〜3回の関東帰りによって転勤前より会話が増えて益々ラブラブになった。妻には月一回しか帰れないと言っておいたので残りの一、二回はゆっくり優子と会う事が出来、それを利用しての一泊小旅行に行ったり、優子が関西旅行に来たりして楽しんだ。猫ちゃん達もシッターさんに慣れて1~2泊なら安心して家を空けられた。関西旅行中に関東に帰れない事を想定して前々から移住を考えていた淡路島も下見に行ったが2013年の淡路島地震で諦めた。


工場長の仕事も転勤先や取引先に良い人達が多く順調だったし、毎朝のジョギングで知り合った野良猫ちゃん達とも仲良くなり毎朝の餌やりがモチベーションになり、そのおかげでフルマラソン(大阪マラソン)も出場し完走した。仕事上の夜の付き合いも何故か増えて恋愛、仕事、猫、酒、マラソンと充実した生活を送った。


そうこうしているうちに2年はあっという間に過ぎたが、優子は目眩など体調が悪化して通勤が辛くなり、とりあえず退職する事にした。何とか今までの蓄えで生活し足りなければ近所でパートする覚悟だった。これで優子は恭作の会社とは完全に関係なくなり、その事により恭作の不倫の話は元々二人の左遷で鎮静化していたのだが、これで完全に忘れ去られた。これがまた恭作の会社人生に影響を及ぼしていた。


-続く-


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