ep.8: 超人のクラス, 新天地へと
前回のあらすじ:生まれつき世界の常識を覆す力を持って生まれたトノは、入学式前に絡んできた、コンバーサスと再会する。
「テメェ…覚えとけよ?」
「あはは…というか、そろそろクラス分け出たんじゃない?私たち同じクラスだといいね!」
「あー…見に行ってみるか」
こうして、クラスを見に行こうとしたのだが…
「……視線がすごい」
「ケッ!当たり前だろ。神童2人と歩いてんだからよ、この雑魚が」
ミュリアに加えてコンバーサスまでついてきたので、今度はトノが見られる番となってしまったのだ。
「(うーん…ミュリアと2人だったら移動魔法使ってたけどな、コンバーサスがいるから下手に動けないんだよな)ちょっと、居心地が悪すぎるから早くクラス分け見に行こうよ。」
と、その場から逃げ出すようにクラス分けを見に行ったトノだったが…
「……まじか」
そう。トノのクラスにミュリアとコンバーサスがいるのだった。
「どんな確率引いたんだよ…俺ら」
「ハァッ⁉︎お前と同じクラスかよ!最悪だわ!」
「えー?すごーい!仲良くしてよ?2人とも」
(無理だな、これは)
ー教室にてー
「でも思ったんだけど、なんでFランクの俺とSランクの2人が同じクラスなんだろう」
「あートノ説明の時職員室行ってたから聞いてないのか。ランクは基本的に戦闘訓練の時とかしか使わないらしいよ?…あ、だからトノに戦闘訓練って言ってもピンときてなかったのか!」
「へー…というかコンバーサスは?」
「なんかさっきもう友達つくってどっか行ってたよ?……すっごい柄悪い人たちだったけど」
「類は友を呼ぶ、だな」
トノとミュリアは共に苦笑する。
「ところで、1時間目はなんだろう?あと2分しかないから席に着いておいた方がいいんじゃない?」
「1時間目?確か早速戦闘訓練だった気がするけど…」
「本当に早速だな⁉︎…間に合わないな!急ぐぞ!」
「……そうだね」
ミュリアがトノの顔を見たまま動かない。
「…どうした?ミュリア?」
「ねぇ、トノ?1ついい?」
(な、なんだ?)
次回:超人の訓練, 頂点の奮起