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ピリオド魔法〜生まれた時から最強で〜  作者: Nanakusa
ピリオド魔法〜生まれた時から最強で〜I
6/13

ep.6: 超人の本気, 計らずも

生まれつき世界の常識を覆す力を持って生まれたトノは、神童の女の子ミュリアと出会ったが、ミュリアからしてもトノの力は異常だということが分かる。

ーテスト後ー

(ミュリアに言われた通りに体育館に来たけど…)

「トノ!来たわね!時間魔法お願い!」

「はぁ⁉︎何言ってんだよ!急に体育館に呼び出しておいてなんなんだよ!」

「なんなんだよも何も…戦闘訓練でしょ!」

「なにを言っているのかなキミは?」

トノは訳がわからずに混乱する。

「戦闘訓練よ!闘いあって力を伸ばす訓練よ、全力できなさい!」

「やべえ…これからコイツと上手くやっていける気がしねぇ…!」

「いいからお願い!トノの本当の実力も知りたいし!」

「…まぁいいや。時羅停」

すぅぅぅぅぅーっ

「よーし!ありがとう!行くわよ?」

「もうなんでもいいわ。はよ来い」

2人に沈黙が流れる。

「束縛!」

ブゥウウウウウウウン

「…拘束魔法か。魔法解除…」

「無駄よ!私の拘束魔法は魔法解除を無効にする魔法陣も組み込まれてるわ!だから……⁉︎」

「…できたけど」

「…まぁいいわ。魔法解除は魔法陣でないと発動できない!だから魔法陣を使わない魔法で攻撃すれば!」

「なるほど。俺の魔法解除は全ての魔法に適用されるけど…それは?」

「使わないで!」

「…わかった」

トノは苦笑する。

「氷塊っ!」

ミュリアの周りに無数の氷塊が現れる。

「(うーん…魔法解除も使えないし、無限結界で防ぐのも可哀想だよなぁ。じゃあ避けるか…) 雷装。」

ビビビビ…ビゴォォォォォォォン、ドゴォォォン!!!

「え⁉︎トノ!何してるの⁉︎」

ミュリアが驚くのも無理はない。この魔法はトノのオリジナル魔法であり、自身に雷を落とし帯電させて身体能力を極限まで上げる魔法である。だが自身に雷を落として発動させる魔法であるため、相手から見れば自爆した様に見えるのだ。

「相手の心配してる暇があるとは舐められたもんだなぁ」

「……!えいっ!」

ミュリアの周りの氷塊がトノに向かって放たれる。その速度は、銃弾なんかよりも圧倒的に速いのだが…

「よいしょ」

「………っ!」

トノはそれら全てを神童のミュリアでも目視できない速さで避けきった。ただ、ミュリアがそこで黙っているはずもなく、

「くそっ!氷塊!氷塊!氷塊っ!」

もはや周りが見えないほど沢山の氷塊に囲まれたトノだったが…

「雷印」

トノが手を前に押し出すと同時にその先に巨大な電気の塊ができ、

ビビビビビ…ビィィィィィィィィン!

全ての氷塊を粉々に破壊した。ただ、魔眼で一足先にトノの攻撃を読んでいたミュリアは既に次の技を発動させていた。

「氷裏一帯!」

辺り一面が段々と凍っていき、トノの足も凍らせていく。

「おっと」

とっさに空中に逃げたトノだったがそれがミュリアの狙いであり、

「…かかったわね!白い(ホワイトアウト)‼︎」

ミュリアの足元から放たれた水蒸気が辺りを埋め尽くす。

「…あらまぁ。何も見えない」

「これでおしまいよ!氷塊!」

トノに向かって無数の氷塊が放たれた。ミュリアが勝利を確信したその瞬間、

「雷印」

ビビビビビ…ビィィィィィィィィン!

またしても氷塊が砕かれる。しかも今回はそれだけではなく、

「壊雷」

トノの手のひらから雷が四方八方に放たれ、ホワイトアウトと氷裏一帯を軽く消し去る。そして、

「激動雷雨!」

無数の雷が辺りに落ち始める。しかし、それだけだと思ったミュリアは、

「フンッ。雷くらい私にだって避けられる!しかもあなた私の攻撃が氷だけだと思ってない⁉︎行くわよ、縛・水炎牢!」

ミュリアが唱えると同時にトノの足下に拘束魔法陣が展開される。しかしトノが案じていたのはそれではなく、周りに現れた水と炎でできた牢獄だった。

「なるほど。水蒸気爆発を狙ってるか」

「そうよ!流石に避けられないでしょ!」

「あー…やっぱりまだまだだな」

「っ!なによ!もうあなたの負けよ!」

その瞬間、トノは激動雷雨で降り注いでいる雷に移動したのだ。そう、この魔法は辺りに雷を落とし、その雷と雷の間を自由に動くことができる。この魔法は、移動魔法を使ったときは少し隙ができるという移動魔法唯一の弱点を克服し、雷と融合させた最強の移動魔法である。

「俺が何も考えず魔法を撃っていると思ったか?ミュリアの縛・水炎牢を先に視て、避難ルートを作ったに決まってるだろ。」

「あら、そう。なら、最初からこの体育館を覆ってる水炎牢には気づいてるの?」

「あぁ。でもこの魔法を発動させたらミュリアも危ないからな。流石に撃たないだろう…」

ミュリアは笑ってこう告げる。

「別に爆発の軌道くらい変えられるわよ?」

「……なんだと?」

「いけっ!水炎牢!」

「………っ!」

ドゴォォォォォォォオオオンッ!!!!!

もちろん、体育館は全壊。辺りに煙が立ち込める。

徐々に煙が引いてきて、ミュリアがトノのいた場所を見ると…

「ふぅ。あぶねぇ」

次回:因縁の超人,腐れ縁

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