ep.11: 幹部の勇気, 新たな契り
前回のあらすじ:生まれつき世界の常識を覆す力を持って生まれたトノは、ガウディウムサークルの幹部、ケアルと友達になる。
ー教室にてー
「今日の授業はこれだけよ。入学初日からみんなよく頑張ったわね!今日はもう下校して大丈夫よ。もちろん、自主練とかしたい人は校庭使ってもいいけど」
(いやー…入学初日で友達が3人もできるとはな。意外と学校生活も悪くないかもな。とりあえず今日は家に帰るか。)
「トノ!」
「おぉ、ケアルか。どうした?」
「明日どこかで待ち合わせして一緒に学校に行きませんか?」
「あぁ、いいよ。というか俺迎えに行くわ、家どこなの?」
「あー…一応アエムルスの拠点に住んでいますが…」
「アエムルス?」
「あぁ、うちのサークルの名前です。大抵のサークルは資金がないため各々自分の家に住み、必要なときに集まるものですが、うちは四魔王のサークルですので、サークル専用の島を買っているのですが…」
「へー!すごいな」
「その島からここまで遠すぎるため、島にある移動魔法陣を使って登校しているんです。なので、私が迎えに行きますよ…」
「?どういうこと?それだったら普通に俺が移動魔法使ってむかえに行くよ?」
「……もしかしてトノって結構いろんな魔法使えたりしますか?」
「結構っていうか…知ってる限りは使えるし、新しくも作れるからまぁ実質全部使えるな。」
「…ごめんなさい。生意気言いました。」
「ハハハハ…まぁいいや、その島までむかえに行くよ。」
「………」
「どうした?」
「いや、なんでもありません。…お手並み拝見といきますよ…」
「お手並み拝見?」
「いやいや!なんでもありません!……。」
「?(なんだ?)」
「とりあえず今日は帰りましょう!はい!」
「?」
ー家にてー
「ただいまー」
「おお!帰ったか、トノ!」
「うん。それで父さん、ひとつ聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ?」
「ガウディウムの島って何か特殊だったりするの?例えば、罠とか、警備とか」
「そりゃそうだろ!四魔王の島だぞ⁉︎警備の階級は最低でも栄以上だし、アエムルスの半径10キロ以内にはガウディウムの拘束魔法陣が何百、何千と張り巡らされていて、それに加えてダメージ魔法陣約600、状態異常魔法陣が約450程張られているんだ!あの島は近づくことすら不可能だな。」
「ふーん(それでお手並み拝見か。正体バレちゃたまんないし、なるべく速くケアル連れてくか。)」
「今日はもう遅い。ご飯食べて早く寝なさい。」
「はーい」
ー翌日ー
「よし!行くか!」
次回:超人の侵攻, 数秒の瞬間




