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144.認めた大浴場(1)


ろくな食糧(しょくりょう)もなしに地下牢(ちかろう)()じ込められてた北の蛮族(ばんぞく)褐色(かっしょく)女子3人。


すぐに人獣(じんじゅう)襲来(しゅうらい)があって、壊滅(かいめつ)状態に(おちい)った衛士団(えいしだん)から存在を忘れられてしまっていた。


――ふにっ(上)。


でも、逆に言えば地下牢が人獣(じんじゅう)から守ってくれてたということか。


――ぱにゅん(左腕/下)。


ただ……、()()だけで無条件に(てき)っていうのは、どうも苦手だ。


――ぷにゅう(右腕/上)。


右腕を()()()()くれてるメイユイも、複雑(ふくざつ)な表情をしてる。


いわゆる民族紛争(みんぞくふんそう)そのものなんだろうし、子どもの(ころ)から(にく)しみを()り込まれて育つのも理解は出来る。


――ふにっ(背中/下)。


背中で()()()てるクゥアイは、これは昨日のことを思い出して、()れてる。


外征(がいせい)興奮(こうふん)建国(けんこく)高揚(こうよう)で、クゥアイにとっては大胆(だいたん)な行動をしてしまったけど、(われ)(かえ)って照れてる。


いわば、初心(うぶ)(がえ)り。


いつにも()して、顔を真っ赤にしてる。


褐色女子3人を救出(きゅうしゅつ)したときの話を聞きたいんだけど、落ち着くまで待つしかない。


――ぱにゅん(左腕/上)。


そして、左腕はイーリンさんのハリのある豊かなのが()()()()る。


俺の異世界ファーストコンタクト巨乳の感触(かんしょく)が、初めて俺の肌を泡だらけに(すべ)ってる。


あのベッドで()()かられた朝のことを思い出して、すごく()(くさ)い。


下から見上げて細かなフォルムまで目に焼きついてしまった豊かな(ふく)らみが、泡だらけで左腕を()()()()滑ってる。


そのイーリンさんは(ほほ)を赤くして、クゥアイの話を待ってるようだ。


――ぷにゅう(右腕/下)。


――ふにっ(背中/上)。


――ぱにゅん(左腕/下)。


スイランさんから始まった『大浴場(ハーレム風呂) 背中流し打ち合わせ』に、いつも照れたり気恥(きは)ずかしかったり、疑問(ぎもん)に思ってたりしてたけど……。


――ぷにゅう(右腕/上)。


――ふにっ(背中/下)。


――ぱにゅん(左腕/上)。


改めて無言になられても、それはそれで、とても気恥ずかしい。


全裸(ぜんら)の女子が泡だらけのおっぱいを、俺の肌に押し当てて滑らせてる……、だけ。


しかも3人……。


男子として夢のような異世界シチュエーションだけど、やっぱり気恥ずかしいものは気恥ずかしい。


――ぷにゅう(右腕/下)。


――ふにっ(背中/上)。


――ぱにゅん(左腕/下)。


「あの……」


と、ようやくクゥアイが口を開いた。


「うん」


「第2城壁の地下倉庫(ちかそうこ)に行ったら……、(となり)地下牢(ちかろう)で3人が(たお)れてるのを見付けて……」


「うん」


「そしたら、キツネか何かの顔をした、小さな人獣(じんじゅう)がいて……」


あっ……。


小型(こがた)人獣(じんじゅう)。そんな話もあったなと思い出す。


(あわ)てて槍で()ち取ったんですけど……、すばしっこくて、手こずりました……。(たて)がなかったら、危なかったかもしれません……」


フーチャオさんがかつて、お義父(とう)さんを(てん)みたいな人獣(じんじゅう)にやられたって話してた。


城壁間に()ってる建物(たてもの)の中に(ひそ)んでるのか。それは、やっかいかもしれないなぁ……。


「それで、人獣(じんじゅう)(かじ)ったのか地下牢の木格子(きごうし)もボロボロで……、槍で(けず)って、蹴破(けやぶ)って3人を(たす)けました……」


――ふにっ(背中/上)。


「ダメ、でしたでしょうか……?」


と、クゥアイが不安げに聞いた。()()言われたんだろうな。


「ううん。弱ってる人を見て救けるのは、普通のことだと思うよ。俺がクゥアイの立場でも、同じことをしたと思う。ありがとう」


「はいっ」


――ふふにっ(背中/下)。


と、クゥアイの声は少し明るくなった。


――ぱにゅん(左腕/上)。


「それで、マレビト様……」


うおぉう。イーリンさん、耳元。


()()()()、顔が耳元に来てるから。吐息(といき)がかかってますし。ドキッとしてしまいますよ。


「私も外征隊(がいせいたい)に加えてもらえないかと」


「イーリンさんも……?」



本日の更新は以上になります。

お読みくださりありがとうございました!


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