紹介
兵庫県の田舎に生を受けて早15年が過ぎた。
高校受験を乗り越え,今年春、見事に
県立高校に入学した俺,岸本研は夢があった。
『ヒーローやりたい』
アホな夢だって馬鹿にするかい?いや、させない!
俺はこの夢を10年も追いかけているんだ!
と言っても,俺に特別力があるわけでもなく,
全てが平凡。
顔→ノーマル
身長→173
体重→83
ほら?平凡だろ?
「体重重くね?」って思ったそこの君!
日本人のデブは文化なのだよw (テレビで誰かが言ってた気がするので引用)
トイレの中で大きい方をしながらこんなことを考えていたら,インターホンが鳴った。今日は高校の入学式で,友達が自転車で迎えにきたのだ。
「けん!いつまでトイレにいるの!もう桐谷くん(桐谷悟志)迎えにきたわよ!まだ歯磨きもしてないんでしょ!初日から遅刻するの?!」
そう捲し立ててくるのは我が母,沙織である。
一言で言うならお節介。今年で43歳になる。
母の怒鳴り声を聞いて親父も起きてきた。
「さおり〜♡ 朝から大きな声を出してどうしたの?♡
今日も朝からかわいいね♡チュッ♡」
体調不良で初日から休みたくなってきた。15歳の息子の前で平然とキスをする両親は誰でもしんどくなるだろう。
両親は近所の人もよく知るラブラブカップルで,どうやら
まだ夜の営みも過激らしい。先日親父が「弟と妹どっちがいい?」と聞いてきた時は本気できつかった。その夜,
隣の部屋から ベットの軋む音と、母の普段聞きなれない声が聞こえできて‥ あまり詳しくはやめておこう‥
学校に着くと,担任の先生の指示で,体育館に移動し、入学式が執り行われた。学校長の挨拶ってなんでこんなに眠くなるのかな?などと考えているうちに,式は終盤になり,
新入生挨拶で桐谷の名前が呼ばれた。
あいつ,顔もいいくせに頭もいいなんて恋愛漫画の主人公かよ!とか思ったりしていた。
入学式も終わり,各々の教室に帰っていく。運良く桐谷と同じクラスになり,席も前後なので,とりあえずボッチは回避できた。まあ,当分クラスは静かだろうなと思っている矢先,桐谷がクラスの女子から話しかけられていた。
あぁ,爆ぜろ
暴言はできるだけ使わず,お淑やかに過ごそうと思っていたが,人の幸せを見るくらいなら,嫌われた方がいいなとおもった。
ここまで読んで,なんだよ?冴えない学生ものかよw
とかおもったでしょ?w違うんだよね〜
実はこのお話,ファンタジーなんだ〜
さて,デブの快進撃のはじまりだ