第2話 無慈悲な世界
19XX年6月6日ノルマンディー上陸作戦にて人類は初めて巨人の存在を知った。
その後、日独伊の三国は各地の防衛強化のため巨人たちを一つの武器として前線基地に配備した。
そして6月15日にサイパン島に上陸したアメリカ兵は、その島の荒れ果てた光景を目にして仲間にこう呟いた。
「なぁ...嘘だと言ってくれ。こんな残酷な事ってあるわけねぇよな。」
上陸して見えたのは巨人が日本兵を食っている現場だった。
食われているなかには将校もいたのだろう。巨人の近くに豪華な勲章などが飾られた軍服が落ちていた。
「ぎゃあああああ~」
食っている現場を目撃した日本兵が恐怖のあまり叫んだ。
その叫び声に気付いた巨人が日本人の方を向いてにやりと笑う。
まるで人間が豚を家畜とみるように巨人が人間を餌だと認識していることが一目でわかった瞬間、日本兵が走って山の方に逃げだした。
餌を追うかのように巨人も走り出した。
「エルマン分隊長どうしますか?我々もあの日本人を追いますか?」
「あぁ、皆聞いてくれ。ここから先は地獄だ。それを覚悟の上で進んでくれ。ラニッシュ、ハイドは俺についてこい。レンジ、スミルトは右から頼む。」
「了解」
そう呟き、隊員を率いて山に入った。
山に入ると、そこにはたくさんの日本兵の亡骸があった。
中には腕を引きちぎられたもの、腹裂きの刑のように臓物が見えたまま殺されたもの
頭がないものなどの遺体がたくさんあった。
しばらく道に進むと、そこには日本軍が掘っていた穴らしきものが見えた。
その穴に進むと、そこには5体以上の巨人がいた。
...大日本帝国軍 本部...
「いよいよだな。我々の国からの贈り物がアメリカに届くのは...」
そう言い、とある極秘計画書を取り出した。
to be continued