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聞かせてよ

作者: 夜朝

ちょっと待ってね


両手を広げて

顔の前


目を閉じて

長めに細い息を吐き出す


……君から

非の打ち所がない

正当性を感じる


なので

僕は

どうしたいのかと言うと


理解したいんだ


したいって言うのは

まだできてないってこと


申し訳ないんだけど


飲み込み力が弱いんだ


それと

考えを

まとめる力も


力が弱まるのは

実は周期があるんだってさ


いや

今は

その話は置いておこう


言い訳をしたら

許してほしいと言ってることになる


再発防止に取り組んで

一定の成果が見込めるようになるまで

それは言ったらいけないことだ


もし

よければ

もう少し

聞かせてくれないかな


たしかにあったものが

なくなったのは


たぶん

僕のせいだと思うんだけど

違うかな


具体的な

「こうしてほしい」か


もしくは

「これがきらい」か


どっちかがないと


僕は


僕たちをつないでいる空間を

居心地の良い

安心できるものに保ちたいんだ


そのために何をするのか

決めるためには

知っておくべきことが

足りてないよ


いや

本当はさ

誠意をもって向き合ったなら

言われなくても

察するほうがいいんだろうけど


どうしたものか


今までのこととか

記憶の中から掘り起こして

いや

でも

そう?


予想なんて

客観的な事実という

材料が足りてなかったら

空想で埋めるしかないんだ

そうすると

ただの妄想になるよ


それを押しつけたら

それこそしんどいだろうし


僕は

自分の脳内が

割と

図々しいことも知ってるし


でも

まさか


君はもしかして

応えようとする機構が

だいぶん強力なのかな


それじゃあ

あんまりにも

生きていきづらいだろう


違うかな

わからない


ああ


今日の「ごめんね」は

僕の察しの悪さについてのことだよ


だからさ

たくさんの予想が

役に立たない日もあるから


聞かせてよ


もっと

君のこと


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