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僕が魔王となるまで  作者: 出雲
7/7

斬撃と渇望

魔法の発動には、主に3つの方法がある

魔法詠唱 正式なルーンをとなえて、使用者の魔力を使って発動するもの。

強力なものや複雑なものは詠唱がながい。

省略詠唱 ルーンを唱えずにその魔法名だけをいって発動するもの。ただし威力はかなり落ちる。

儀式詠唱 アイテムにルーン文字を刻んだり、生け贄や土地やものの魔力を使うもの。

接近戦闘では省略詠唱等が使われるが距離が離れているときは魔法詠唱を使う。


「敵、視認。始めてくれ!」

「雷の神トールよ。その強大なる一撃をこの手に具現化せよ。ドラゴサンダー[竜雷]!」

アモンが出せるライトニング[雷撃]は細い電流のようなものが出るだけなのだがレイのは桁が違った。

バリバリバリという音と共に竜の形をした雷が相手に向かって突っ込んでいった。

「マジックシールド!」

対戦相手(恐らくニック)が展開した防御魔法は一瞬抵抗したがその後すぐに突破された。

「うぇ?」

ニックは変な声を出して必死に回避しようとしたが間に合わなかった。

ガラスの砕けるような音と共にニックの体をおおおっていたシールドが消える。

「ニック・アルベルト、シールド残量0により脱落。」

「あっちゃーやっぱレイには勝てないや。」

ひとまず立て直すかと思った瞬間

「アモン!後ろからだ。」

というハルトの叫び声が聞こえた。

「!?」

すぐさま回避すると小さく舌打ちが聞こえた。

「警告なきゃ、ふいつけたのにねぇ。」

「シーナか。」

危なかった。勝ち負けもあるが、もしあの夢が本当だったのだとしたら『左手の悪魔』が発動されるところだった。

アモンとシーナ、剣ではクラスでもかなり上位であろう二人は同時に飛び出した。

澄んだ金属の音と共に小さく火花散る。

「ヘイストバフ[加速付与]!」

「アジリティプラス[敏捷追加]」

お互いに支援を受けながら大きく踏み出すとアモンは首を狙った剣撃を加える。

シーナは身を沈めながら回避し、飛び上がるように突きを放つ、シーナのレイピアがかするのを感じる。

一合、二合と斬り合っていく。

レイはまだ別のやつと交戦中らしい。

早く終わらせなければと思いつつフェイクをいれた袈裟斬りを放つ。

そのときのシーナの顔は笑っていた。

背筋の凍るような思いと共にシーナの左手を見るとその手は既にダガー(短剣)をはなっていた。

不味い、この体勢じゃ回避が間に合わない。

防御魔法を使おうとしていると悪魔の左手が投げたダガーのほうに向けられていた。

金属がぶつかり合う音と共にダガーが弾かれるとシーナはダメージを与える攻撃を与えたらでるシールドのライトエフェクトが出なかったので怪訝そうな顔をした。

その隙をみてシーナに突きを放つとシーナは避けきれずライトエフェクトが散った。

「霜の巨人ユミルよ。その冷たき地獄の氷で敵を屈服させよ。アイスエッジストライク[氷山撃]」

体勢を崩したシーナの後ろから淡々した詠唱の声が聞こえた。

完全に振り向く前にシーナは氷漬けになっていた。

「シーナ・スミスシールド残量0により失格」

シールドが砕ける音と共に氷がバラバラになった。

「アモン、大丈夫?」

レイが心配そうな顔で近づいてきた。

「俺はかすり傷だけだから大丈夫だど・・・」

シールドがあったとはいえ自分の防御魔法をだせないまま氷漬けにされたシーナは大丈夫か。

少しかけよって揺すってみる。

「シーナ、大丈夫か?」

「まあなんとか。」

その時何となくレイが拗ねたようなような顔をしたような気がした。

「レイ、どうかした?」

「・・・・・なんでもない。」

・・・・・の部分が気になったがひとまず触れないでおく。

と言うより助けにいかないととか思っていたけどあっさり短時間で一人たおしてたんだな。

「シーナも大丈夫そうだし次にいくか。」



このあとも何度か勝っていい評価をもらえたけどなんかレイはずっとモヤモヤした感じだった。

と言っても相手はほとんどレイが倒してしまった。やっぱり攻撃魔法を覚えていかないと俺はもっと強くはなれない。

そんなことを考えながらゆっくりと眠りについた。

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