開幕と少年
「じゃあ打ち合わせどうり前衛は俺、後衛をレイ、支援はハルトに任せる。」
これはいつも通りの陣形だ。と言うより俺は戦闘系の魔法が使えないのでこれしかできない。
「了解。」
「OK!じゃあ支援のために上行ってくるぜ。」
ハルトはクラスメイトで、何度か模擬戦闘で組んだことがあるので面識がある。
飾らない性格でたれとでも気さくにしゃべるのでクラスの人気者だった。
「フライ!」
ハルトは家に見立てた障害物に向かって飛ぶとこっちに向けて手を交差させた。
これは敵の気配がないというサインだ。
「じゃあ俺らもいくか。」
「わかった。」
「ハイド」
これは気配をたつための魔法だ。ただし捜索系の魔法を使われるとすぐにばれてしまう。
そのまま大通りを外れ、路地を走ってから通話のための魔法を起動させる。
「メッセージ」
小さな魔法陣が耳の近くに現れて、すぐにハルトの声が聞こえた。
「アモンか?こっちから『サーチ』を変えてみた感じ魔法反応が北西辺りからきてる。多分相手も気づいてる。」
「何班だと思う?」
「位置的には7班か3班だと思う。」
「じゃあハルトは魔法詠唱を始めてくれ。」
「了解!」
アモンはそのまま剣を抜くと横を見た。
「レイ、北西からくるらしい。攻撃魔法を詠唱しといてくれ。」
「わかった。」
そして、戦闘が始まる。