表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/42

28

 それから。

実習は何事もなく無事に終わり、海人も実技の補佐役として学校に来ることになった。


「あー、ようやく帰ってきたー」

「ーーあやめ様はいらっしゃいませんね……」

「こいつに会いたくないんだろ」

「無理もないよねー。

 そんなことより、六花ちゃん双葉ちゃん一緒にデート……」


 スパーン!


 晶が途中まで言いかけたところで、あやめのハリセンが頭上に落ちた。


「帰ってくる早々に、何をするつもりなのですか?」

「あ、あやめちゃんただいまー」

「ただいま戻りました」

「はい、おかえりなさいませ」


 六花と双葉ににっこりと微笑みかけた。

そのあと、竜胆の方を見て問いかける。


「皆さんはこのあとは解散でよろしいのでしょうか?」

「ああ。

 あとは好きにして問題ない」

「はい。

 では六花さん、双葉さん、このあと由美さんとも合流して私の部屋でお茶に……」

「あ、オレもいく!」


 ガツン。


 あやめのセリフを途中で遮った晶の頭に、海人のげんこつが落ちた。


「ーー姫、こいつは私が寮に放り込んでおきます。

 お友達とのお茶会を、ゆっくりとお楽しみください」


「ーーありがとうございます。

 それでは、失礼いたします」


 あやめは他のふたりと去っていった。


「晶も懲りないな。

 それと海人さん、あなたは……」

「姫の迷惑になることは、排除するようにと言い使っております」

「なるほど」


 はっきりと干渉するつもりはなくても、目の前の事なら対処するということか。

竜胆と琥珀はそう認識して、海人を連れて報告のために校長室に向かった。


 ーー晶は通りすがりの生徒に、寮まで連れていかれたのだった……。


  ーーーー


「あまり、関わりたくはないですね……」

「それって青神の使いだから?」

「いえ、行動が過激だからです」


 海人は実務については優秀だが、その他、実際の行動が伴う状況だと過剰に反応するところがある。


「ーー何事もなく過ぎるといいのですけど……」


 あやめは切実な願いを呟くのだった……。

新キャラはあまり関わってくる予定はありません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ