表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/42

9

一部終了。

 そして、日々は過ぎていく。

毎日の訓練で、六花の制御もだいぶ様になってきた。

一緒に訓練をしている双葉と由美も、ほぼ完璧に魔力制御を行えるようになった。


「うー。

 双葉ちゃんと由美ちゃんはちゃんとできるのに、どうしてわたしはできてないんだろ……」

「しかたないですね。

 そもそも魔力の大きさが違いますから。

 私たち六家のものならば、生まれつき付き合っている魔力ですけど、六花さんは五年前からなのでしょう?

 その分、時間がかかるのは仕方がありません。

 焦らずに訓練していきましょう」

「ーーそれじゃ、どうして今日は遊びにいくの?」


 四月の最後の無月の日。

今日の訓練はなしで、みんなで街に出てきていた。


「いいのです。

 この一月みなさん頑張ったのですから。

 たまの息抜きも、大事なのです。

 能力の上昇を望むのならば、ときかく今日はゆっくりとしましょう」

「はい!

 あやめ様に頼まれた美味しいケーキのお店、見つけておきました!」

「わたしたちが、案内します。

 今日は楽しみましょう」


 双葉と由美は休日である無月の日には、あやめにきちんと休むように言われていたため、訓練などはしていなかった。

 その代わり、最終日にみんなで遊びに行けるように、街の名物などを調べるように頼まれていたのだ。


「ーーわかった。

 それじゃ今日は楽しもう」

「おー!」


元気に由美が唱和する。


「そうですよ。

 来月には実地訓練もありますから」

「ーー実地訓練、ですか?」

「ーーなにそれ?」

「四年生の引率で、弱めの魔物を倒しにいくのです。

 大丈夫ですよ。

 この訓練で怪我人はいても、死者はいませんから」

「それ、大丈夫なの」

「あの程度の魔物にやられるようならば、戦闘に向いてないという判断を下されるだけですからね。

 引率の四年生で倒せないような魔物は出ませんから、大丈夫なんです」

「ーー」


 ほんとに大丈夫なんだろうか……。

不安に思いつつも、とりあえず今は街の散策を楽しむことにする。


「まあ、そのことはおいといて、とにかく美味しいケーキを食べよう」

「賛成!」

「いこう!」


 四人は仲むつまじくおしゃべりをしながら歩いていった。

これで、四月の出来事は終わりです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ