〆 月籠雛
始めましての人はこんにちは。
ご覧頂きありがとうございます。
少しずつ更新していくので暇つぶしにどうぞ。
最初のほうは暗めですけど、明るくしていきたいと思っていますっ。
「―――ふおっ」
六月某日、夏が近づいてきた頃。私立霜月学園から月籠雛は学校の屋上から歌を歌いながら飛び降りた。
飛び降りる前に涙でも流しておけばそれっぽかったかな……。とか訳がわからない後悔と重力共に下の方へと一直線に落ちていった。
―――大丈夫、僕は被害者だ。
―――大丈夫、僕は加害者じゃない。
僕は悪くない。悪いのは世界だ、この世界がすべて悪い。僕は悪いことなんかしていない、悪いのは皆だ。僕は悪くない。例え、僕が皆に苛められるように仕向けていたとしても、僕は悪くない。騙される方がすべて悪い。僕は、僕は僕は僕は僕は僕は――――僕は。
何でだろう、悲しくなってきた。
こんな世界大嫌いなのに。
涙が止まらないや。
全部、僕が悪いなんて分かりきってるよ、知ってる。だから、ごめん。皆、ごめん。謝るには少し遅すぎたかな。
なんで、謝ってるんだっけ。
駄目だ、頭の中がぐちゃぐちゃで何も考えられないよ。お母さん、いずき、今、どこにいる? 僕が死んだら悲しい?
――――――――――――そっか。
ありがとう、その言葉をきけたら僕は死んでもいいや。知ってたよ、知ってた。僕のことが嫌いだなんて知ってたよ。
皆、大嫌い。
消えちゃえばいいのに。
そうだ、この曲の題名はなんだっけ? こんなときに自作した曲なんて歌ってさかっこ悪いね。えーと、待って、死ぬ前に思い出したいんだ。
六月 〆切