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03  魔王を育てることになりました

月明りの下


目の前には透き通るような白い肌


引き込まれるような赤い瞳


黒い長髪に頭からは大きな獣耳


後ろからモコモコとした尻尾がみえる


「は、え、人間?!狼じゃなかったのか?!」


思わず膝から崩れ落ちる


動物を飼う、昔からの夢がついに叶うと思っていたらケモ耳美少女になったのだ

場合によっては最高なのかもしれないが自分の求めていたものと違う



「おい説明しろ!なんだこの体は、一体どうなっている!」

「そんなの俺に言われてもわかんねぇよ!」

「くそ!とりあえず殺してやる!」


人間の姿になった魔王に襲われそうになる


「ぐぅ」


ツカサに向けられた(こぶし)は軌道を変えて魔王の顔へと向かっていた


「はは、テイムされた魔物は主を傷つけることはできないみたいだな」

「うぅ、私は一体これからどうすれば……]

「その恰好は見られたらまずいからこれを羽織(はお)ってろ」


裸の姿を見られたら俺が捕まってしまいそうだ

着ていたマントを渡すが全身は隠せないがしかたない

とりあえずインベントリを確認する


『名前を決めてください』


「名前か、お前何か名前とかあるのか?」

「名前?私は()()()()だ、名前はまだ貰っていない」

「貰っていないって名前をくれるやつがいるのか?」

「ふん、教えてやるわけないだろ」


第七魔王ってことは7体も魔王がいるのかもしれない

あと6体いるってことはかなり長い旅が予想できる

テイムされた魔物はいう事を聞かせられないのだろうか


「とりあえず質問に答えろ」

「な、くっ、口が勝手に開く……私は魔王の実力はあるが配下や国がないと正式に魔王になれないらしいから名前は無い……

名前をくれるやつは『最初の魔王 オリジン』 魔王のまとめ役みたいなやつだ」

「よし、偉いぞ~」

「な!触るな人間!」


一応犬だと思って頭を撫でるがダメみたいだ

まあ耳があるとは言え人の姿だからあまり良くない気がする


「名前は女だし魔王だから――、」


『マオ』


「今日からお前はマオだ!」

「マオ?それが私の名前か……」

「俺はツカサだ、よろしくな」

「ふん、適当に名付けたようにしか思えんがまあ良しとしよう」


確かに適当かもしれないけどいい響きだと思うんだけどな~

ゲームではちゃんと全部のモンスターとかに名前つけてたし


「とりあえずお前との繋がりを切りたい」

「へへ、それは無理だな

 テイマー勇者として魔王をテイム出来たんだ、戦ってもらうぜ」

「なんでお前なんかと他の魔王と戦わないといけないんだ!」

「いいから町にいくぞ、服も買わなきゃだし」

「嫌だ!」

「行くぞ」


命令的な気持ちを強く持っていえば従うんだな

とにかく問題は通行証のところだな

半裸の人を連れて行くなんて怪しすぎる




「通行証を見せろ」

「これで」

「ん?外出時は一人だが二人になっているじゃないか」

「いやーこれには訳がありまして……」

「よく見ると()()()だな、なら通ってよし」

「え?そんな簡単に?」

「後で売りに行くんだろう?危ないからちゃんと縛っておけよ」

「は、はぁ」


奴隷かなにかと勘違いされたみたいだな

人間ではないだけでこれだけ扱いがひどいとは


「これが人間の町か」

「お前狼から人間になってるけどその姿になるのは初めてなのか」

「当たり前だ、生まれてからずっとあの姿だ

 人間の体もすぐに慣れて歩けるが手がまだ使いにくいな」

「そうか、とりあえず服を買おうな」


白い目で見られながらなんとか服屋につく


「人間は裸では恥ずかしいし体を守れないなんておかしなやつらだ」

「いやお前もその人間の仲間入りをしたんだけどな」

「あんまり暴れるなよ?」


「いらっしゃいませ……って人間のお店なんですがどういうことです?」

「いや、こいつに服を買おうと思ってさ」

「うちではお断りしてます、帰ってください!」


やむを得ない

左手の紋章を見せる


「俺は勇者なんだ、理由は言えないがこいつを管理してるんだ」

「ゆ、勇者様でしたか!それは失礼しました」

「まあ似合いそうで動きやすいので頼むよ」

「はい!それはもう本気やらせていただきます!」

「マオ、とりあえずこの人たちの言う事聞いてくれよ」

「それはこいつらの態度次第だな」

「ではこちらへどうぞ~、勇者様はお待ちください」


しばらく待つ

インベントリには


マオ

Lv4


と書いている

自分より高い魔物はテイムされたらLvは自分と同じになるのか

スキルやアビリティは何も持っていなく自分でなにを取るか決めれたり

勝手にスキルを手に入れていくらしい

とりあえず取れるスキルを取るか


【スキル】   《ブラインド》《サンダー》《嗅覚強化》

固有(ユニーク)スキル】 《咬喰(バイツ)》《空中爪撃(エアリアルクロー)


能力(アビリティ)】 《獣力(ビースト)》《勇者の仲間》《テイム》《###》


見えない文字は魔王だろうか

他の能力は戦いながら見て行こう


ふと自分のスキルを見ると強制テイムが消えていた


「チートスキルって使いきりなの?!」


思わず声が出る

確かにずっと使えたらいいけど何回かは使わせてよ……

女神様思ったより無能かもしれない

テイムしたのが魔王でよかった



「勇者様~お待たせしました」


落胆していると着替えが終わったようだ


「どうですかこれ!黒を基調として動きやすいこの服装!

 ジャケットに短いズボン、スタイルがいいのでへそ出しです!」


「お、おぉすごい熱量だな」

「勇者様のお願いでなければ扱うことはないのですが思ったより美形だったので張り切っちゃいました」


思ったより日本にあるような服を取り入れている

ファンキーな見た目でとてもかっこいい服になっている


「ふ、当然だ

 魔王が服を着こなせない、似合わないわけがない」

「ずいぶん自信があったんだな」

「私は美形だぞ?見惚れてテイムを解除するといい」

「いいように言われて嬉しそうだな、あとそんなことはしないからな」


舌打ちが聞こえたが無視だ

とりあえず問題は解決したから宿に戻ろう


「値段はいくらだ?」

「金貨10枚です!」


――――――――――――――――――――――――――――――――

もう結構金がない

明日は力を試すために仕事を引き受けよう

宿代二人分になりませんように……



「おひとり増えるとなるとベットをもう一つ使いますよね?」

「はい……」

「3日分のお代はいただいているので追加でベット代として30枚銀貨を貰いますね」


なんとか二人分は食べれそうだ


「おい、飯はまだか、腹が減った」

「お前は部屋で待っててくれ」


酒場で食べたいが視線がすごかったので部屋で食べることにした

マオには人前では騒ぐなって言ってあって良かった

ずっと周りを睨みつけていた気がするから今後も気を付けよう


「ほら、今日は鶏肉のバター焼きだってさ、旨そうだろ?」

「嗅いだこともないいい匂いだな」

「お前フォークとか使えるのか?」

「なんだそれは」

「ご飯はこうやって食べるんだぞ」


見よう見まねで真似をする

流石に慣れていないからか食べにくそうだ


「こんな面倒な食べ方をするのか人間は!」

「ほら、周りが汚れるだろ、練習していこうな」


なんだか人の世話をしているみたいだ

娘とかいたらこんな感じなのかな~


「なあ人間、いつになったらここにいる人間共を殺す指示を出すんだ?」


前言撤回


「俺はツカサだよ、そんな指示は出さないしそんなこと言うなよ」

「人間は私の敵だ、それに弱肉強食はルールだ」


肉にかぶりつきながら話す姿はまるで獣だ


「戦うかどうかは俺が判断する、お前の責任者は俺だからな

 世話もするしちゃんと飯もやる、だから言う事を聞いてくれ」

「一つ聞きたい、勇者が魔王と戦う理由はなんだ?」

「俺が思うに世界平和だ」

「――そうか、私も生まれたとき世界が平和だったら、悪も正義もない平等が良かった」


こいつに過去なにがあったかはしらないけど魔王になるのにそれなりにやってきたんだろう


「そういえば魔王になるために必要な配下とかはどこにいるんだ?」

「そんなのはいない、作り方がわからないからな」

「ほんとに魔王だったのか?」

「う、うるさいな、強いやつが偉いんだ!」


そういい食事を一気にかきこむ


「魔王になるためにはレベルの限界を超えたその先の強さがいる」

「その強さと配下が魔王の条件か」

「数値では表せない強さ、経験の極致を()()()と呼んでいる」

「お前もその超越者だから魔王クラスの実力ってわけか」

「あとはオリジンに認められなければ魔王にはなれない、そう決まっている」


オリジン、原初の魔王として他の魔王もまとめる存在

一体どれだけ強大な存在なんだろう



「飯も食べ終わったしそろそろ寝るか」

「おい、誰かと寝るのは初めてなんだ、私を殺そうとはしないよな?」

「するわけないだろ!お前が()()()()()に寝れたけどわざわざベット用意したんだからそっちで寝ろよ」


「ふーん、お前は狼の私と寝たかったのかそういう趣味があるのか

 知ってるぞ、前に人間たちが獣人を捕えているところを見たからな」


「変な知識は持ってるんだな!俺は……動物と触れ合いたいだけだ……」

「触れ合いたい?そうか、仕方ない、尻尾ぐらいは触ってもいいぞ」


思考が停止し一瞬時が止まったかのようだ


「いいのか?」

「人間の食事は美味い、だから気分がいいから許す」


尻尾がふわりふわりと横に揺れ猫じゃらしを追いかける猫のようになる


「あはは、滑稽だな人間、これは面白いからたくさんやってもいいな」

「ぐ、そんなにいうなら触るからな!」


少し恥ずかしい

ツカサは恐る恐る触れる


「ふわふわだ……」


犬の触り心地と同じだ

その毛並みの柔らかさに心が癒される


「ふむ、誰かに優しく触れられるのは初めてだからな、違和感だ……」

「なんか――ありがとな、なんだか気分が良くなったよ」

「ふ、この程度で喜ぶとはちょろいな」


肉で釣られたやつが何を言う


「まぁ、これからは大事な仲間だからな、狼としても人としても育てていくよ

 改めてよろしくな、マオ」


すこし照れくさいので話をそらすように手を差し出す


「ちゃんと食べ物を準備しないと働かないからな」


マオはその手を強く握る


今度はちゃんとした握手だ

嘘もなにもない、信頼の証だ




――――――――――――――――――――――――――――――――――





▽『マオ』が仲間になった




前田 ツカサ   


Lv4 人間 テイマー


装備 マジックウィップ


固有(ユニーク)スキル】   インベントリ 

【職業スキル】   テイム 隠密 魔物看破 

【アビリティ】   勇者 不老




マオ   


Lv4  魔狼


【スキル】     ブラインド サンダー 嗅覚強化

固有(ユニーク)スキル】   咬喰(バイツ) 空中爪撃(エアリアルクロー)

【アビリティ】   勇者の仲間 テイム 獣力(ビースト) ###



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