夢と夢の交換条件
母の死んだ日から長い月日が流れ、大人になったセレナのもとに一通の手紙が届いた。それは兄を名乗る人物からのもので、あまり信用ならないものではあった。だがものは試し、行ってみることにしたのだった
中庭に入っていくと、一人の男が立っていた。
「確か、学園での成績で上位10人ぐらいにいたテレス・ラ・コルバ...何しにここへ?」
色々な疑問を抱きながらも近づいていく。相手が気付き出した。
「来たね」
「はい?」
セレナは一瞬理解できなかったが、1つの仮定が頭に浮かんだ。
彼が兄を名乗る者ということだ。
「失礼かもしれませんが、貴方が、テレス・ラ・コルバ様が私をここに呼んだのでしょうか?」
「そうだね。私はコルバ家の養子であるテレス・ラ・コルバ、本名はテレス・ラ・アルマンドという。」
「分かりました。では証明となるものを」
そう言うとテレスは戸惑い出した。
「クスッ...もしやホントの兄弟だからあったらわかると思っていたのですか?」
「ッ...」
図星のようだった。でも、学園でよくいろんな人を気にかけていた彼が嘘を付くとは思えない。取り敢えず信じようと思った。
「本題をどうぞ。あるから呼んだのでしょう?」
彼の照れくさった表情が一気に真面目で厳格な雰囲気に変わる。よく見る大物の顔だ。
「母様を覚えているか?」
「えぇ、もちろん」
「私の夢は、母がどのように死んでいったのかを知ることだ。私はあの日、とてつもない喪失感に襲われた。それと共に一つの疑問が浮かんだ。」
「何故誰も母の死をみていないんだろうって...」
「君も思っただろう?」
セレナは小さく頷く。
「私と一緒に探してみないか?この死の真相を」
少し考えたあと、意見をまとめてから彼女は答えた。
「概ねOKです。ただし、一つ条件があります。私の夢についてです」
庭の塀を背にしながら足を開き、堂々たる威厳で語りだす。
「今この世の中は正義のために平気で嘘をつく偽善者が群れている小さな箱の中にある。どうすれば悪意のない悪が絶えるか私は考えた。この国は政治が悪い、基本貴族優先で平民のことは後回しなのに、危うくなった時はその数に頼ろうとしたり、自分の政治的な目標と矛盾した行動をすることが多い。この国の根幹となるものを変えたい。そして憲法を作る。そのために、私はこのルベリアン王国の王になる」
セレナはかなり傲慢な人物。条件を飲みたくなければ飲まなく、興味が湧くものなら基本欲しがる性格。しかし人としてはしっかりしているので、密かに支持するものも多い




