なろう小説について思うこと(´・ω・`)
脳髄から滴り落ちる、退廃的で甘美な面白さ。
これが私の「なろう小説」に対する評価だ。
ありもしない主人公に従順過ぎる奴隷美少女。
あきれ果てるような高スペック彼氏。
又は、いかなる権力者も膝を屈するような絶対的な力の保持。
これら頻出テンプレは、よく批判される内容だと思う。
動画サイトでもよく目にする。
しかし、絶対的な事実として、これらは多くの人が面白いと思うのだ。
その証拠に本屋での陳列も、とても多い。
動画サイトの投降でも「気持ち悪い」と評されるも「面白くない」とはあまり言われないのだ。
私も、なろう小説に初めて出会ったときは、寝食を忘れて読んでしまった。
例えるなら、甘美で麻薬的な面白さだったのだ。
……であるが、それは危険な、退廃的な面白さだと思ったのは事実だ。
あえて例えるなら、青年向けコミックのような存在だと思ったものだ。
悪く言うなら、知的好奇心とはだいぶ遠い小説。
翻って、このなろう小説を書くには、どのようにするべきか?
つまりは、読者に退廃的なまでの甘美な面白さを伝えるには如何にするかということだ。
才気溢れる作者なら、読んだ読者と同じように甘美な気持ちで書けるかもしれない。
だが、それが少数であるのも事実であると想像に難くない。
つまり多くの人気作の作者は、吊るした熊の肝を舐めるが如く、忍従して頭を絞りアイディアを出すのだろう。
読者の幸福感が反比例して、作者の創作へのストレスとなるのだ。
退廃的な幸福感とは限りなく対照的な労苦。
多分、これが人気作家の実情だと思う。
きっと、なろう小説の多くが世間に馬鹿にされる内容なのも事実だが、怠け者の馬鹿には到底書けない内容なのも事実であると思う。
だがしかし、書き手の方々もいつまでも、頻出のテンプレに甘んじてはいけないと思う。
なろう小説が既存の書籍を市場から退場させたように、我々読者は次なる新たな面白い小説を求めるのが市場の摂理だ。
我々読者は、次なるステージを、首を長くして待っているのだ。
是非、作者の方々には頑張ってもらいたい (`・ω・´)シ
多くの場合、新たな商品へのステージの移行はゆっくりと進むらしいです (´・ω:;.:...