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桃太郎vs鬼〜世紀のフットサル対決〜

作者: 明地雫

縛りワード からくり 三色団子 ロングシュート


昔々あるところに桃太郎が鬼を退治しようと

おじいさんおばあさんの家から

ちょうど旅立つところであった。


おばあさんからもらったアイテム、三色団子を消費し

ムッキムキの犬と目がバッキバキのハゲ鷹と

メスゴリラを従え鬼退治に向かう。


意気揚々と鬼ヶ島につくと鬼達は皆なんと

のんのん気ままに蹴鞠のような遊びをしているではないか。


桃『やいやい鬼どもよ!何を蹴鞠をして遊んでいる!

捉えた娘を返せ‼︎』


鬼『これは蹴鞠ではない、”フットサル”だ!

お前らも一緒に遊ばんか?』



桃『趺闘猿ふとうさるだ?

なんだか知らんが腑抜けたことを抜かすな‼︎

今すぐにこの祖父から譲り受けたこの刀

悪婆羅斬血あばらざんけつのサビにしてくれよう‼︎』


犬『まぁまぁ一旦落ち着きましょう桃太郎さん、

これだけの人数の鬼と真っ向から下手に戦っては

こちら側も無事ではすまない。

孫子の兵法にも”戦わずして人の兵を屈するは

善の善なる者なり” とあります…

また、報復の恐れも考えここは冷静に…』


とムッキムキの癖に意外と脳筋ではなく冷静な犬の説得により、なんやかんやで平和にフットサルで勝負することになった。


しかし、桃、犬、ハゲ鷹、メスゴリラの4人では数が合わない。

そこで桃太郎は祖父から譲り受けたお守り

”からくりカカシ”をキーパーに加える。


試合前半7分、ボールがからくりカカシに渡ると、

それまで全く微動だにしていなかったはずの

からくりカカシが超音速のロングシュートを放つ。




豪気を纏うそのボールは選手の鬼5人を次々と串刺しに

するような形でそのまま敵陣ゴールネットに突き刺さり、

と思ったらゴールネットもそのままブチ破る。


さらにはそのまま勢い衰えることなく鬼達のアジトまで

一直線に突撃し、活火山の如く大爆発を起こし、

鬼のアジトを粉々に破壊したではないか。


桃太郎たちもからくりカカシのその兵器級と言っても

過言ではない暴力性にドン引きし、恐ろしくなって

カカシを残してそっと鬼ヶ島から立ち去ったそうな…



このからくりカカシを作った桃太郎の祖父、彼こそが

のちに江戸時代の発明家として名を馳せることとなる

"キテレツ斎"様の祖先であるという説もある。



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― 新着の感想 ―
[良い点] からくりカカシ強すぎ! 面白かったです。 [一言] 孫子の兵法に通じている犬が特にツボでした。
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