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お姫さま映画のエフェクトは、勘弁して。

初投稿です。何度も見直しましたが誤字脱字がありましたら、ご寛容ご指摘頂けますよう、お願い致します。

「あら、手のひらにホクロがあるのね。幸せの星を掴んで産まれたって聞いたことがあるわ。」


と、彼女は言った。

何処かの本の受け売りですけど。

と、照れ笑いしながら。

文学少女の成れの果てと、自称する彼女は、本当に色々と知識豊富で『困った時の』と、社員さんからもパートさんからも言われていた。

『これって労基に準じてるの?』

『家の鍵無くして入れない。どうしたら?』

『社長に言っても、専務に言っても改善されない。でも!お願い!話を聞いて!』

『簡単でインスタ映えする料理を教えて!』

そう言われてよく駆け込み寺扱いされていた。

 彼女は、丁寧に話を聞いて

「わかりました。対応します。」

インスタ映えは、対応しなくてもいいと思う。鍵は、ともかく。


そして、彼女は論破されないよう地味地に足固めをして、必ず結果をものにしていた。


もちろん、自分が納得出来ないものには対応していなかったが。

『わかりました。対応します。』

と、彼女に言わせたらオールオッケー!と、社内で思わせる存在になっていた。

専務の前で、

『専務に言っても何も変わらない。けど、彼女に言ったら、必ず対応がある』

と、パートさんから言われるくらい。

 怖いもの知らずなパートさんだよな。普通クビになる発言だぞ。大丈夫か?

彼女はお前らのおかーさんではないよ(笑)

まずパートさんたち、彼女より年上だよね?


 どちらかというと、彼女は母性より姉御肌、鉄火肌の弱い者いじめを許せないタイプ、そのくせメンタル弱い(笑)

面倒くさい人だよなぁ。

あ、あれだ!某テレビドラマで言い過ぎた?って落ち込む強面の人。あんな感じ。

 多分自分の中の真っ当とかを曲げられないんだろうな。生きるの大変そう(笑)

 上手く生きている人には小莫迦にされてはいたが、真っ当とか曲げられない何かとか上手く言葉に出来ないモノを彼女の中にみつけた俺には、眩しく見えた。


人生、大変そう(笑)

最初は、そう思った。

けど、彼女を見ていると俺の前にキラキラした何かが見えてきた。

 眼の前で急にくす玉割れたか?クリスマスでもないのにクラッカー鳴った?夜の銀座でも踏み込んだ?そんなお財布持ってませんよ!

それとも眼悪くなった?眼科行くか?目薬の高いの買うか?幻覚か?某お姫さま映画のエフェクトか?って思った。

出来たら1000円以下の目薬対応でお願いします。(笑)

物理ではないとしたら、某お姫さま映画なのか?

 彼女には申し訳無いが、某お姫さま映画のヒロインと評される方では無い。

…えっと、昭和の小学校の学芸会で葉っぱの役とか…

と、思う人だ。すみません。

 けれどいつも周りを見回し気を配り、困らないように、そしてそれを気にさせないようにしている。髪も肌もちゃんと手入れされているらしく綺麗だ。つけているコロンもグリーン系で、よく似合っている。

淹れてくれる日本茶も、珈琲もいつも上手く。

個人の好みを覚えていて、面倒だろうに、一人一人の好みのものを淹れてくれる。

俺には珈琲、若い社員さんには烏龍茶や紅茶、年配社員さんには日本茶。ちなみに、あとから聞いたが烏龍茶と紅茶は彼女の私物だった。

俺だけでなく、全員に気を配り、カップが空きそうになるとおかわりを確認する。真夏だと、飲み物が薄くならないように、珈琲や麦茶を氷にして出してくれた。いくら飲んでも薄まらなく冷たいアイスコーヒーや麦茶。お客様から大絶賛。社長も専務も鼻高々。専務なんか個人的来客の水筒に、彼女の麦茶氷と麦茶を詰めさせていた。自慢気にしてるけど、その珈琲氷や麦茶氷を作る製氷皿も彼女の私物だろ?


 電話対応の声も綺麗で、丁寧な応対と評判もいい。けど、不器用で知識が足りないと勉強して、わからない事を質問してくる。年下にでも敬語を使い『ここのところが理解出来ない。これってこういうコト?』と、自分の理解しやすいことに置き換えているトコロが可愛らしい。

それなのに、自分が納得出来ないと思ったら、身を持って守ろうする。親猫が仔猫を守るみたいに。


若い社員さんは、直に社長と話さず、まず彼女と話してプレゼン練習する。

彼女が大丈夫といえば、大抵通るからだ。


 そんな彼女のヒーローってどこの誰?


拙い物ですが、最後までお読み下さってありがとうございます。


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