エピローグ スキル作成使いは今日もスローライフを望む
「「「「「かんぱーい!」」」」」
今日も今日とて、俺たちは打ち上げをする。
「今日は特別だぁ! 飲め飲め〜」
今日は魔術師団の人たちも招いての打ち上げだ。
「なんだか、賑やかですね」
「ああ、そうだな」
俺とリナは今のところお酒を飲んでない。
「それにしても、私たちがこんな上位に入るなんて思ってなかったですよっ」
「あはは……みんなの実力だね」
「もぅっ! またそうやって謙遜する」
「謙遜って……そんなつもりじゃ」
「もう知りませんっ! もう飲みますっ!」
と言って、リナは手元にあったお酒を一気飲み。
そして、ベロンベロンに酔った。
「アランさぁん! 私、アランさんのことが……」
「ど、どうした? 気を確かに」
「え? キスをしようかぁ〜? いいれすよ〜」
と言って、俺の方に近づいてきて、顔までをも近づけてきた。
これは完全に、そう言う流れだよな?
俺の心臓がバクバクする。
「そういや、アラン殿、スキル作成について詳しく効かせてくれねぇか?」
「……え、ああ」
思いがけない魔術師団の人の登場。
俺はリナの方を見ると頬をむぅっと膨らませ拗ねていた。
かわいい。
「いいですよ。どんな事を話してほしいですか?」
「あーまあそうだな。取り敢えず、アラン殿が魔術師団に所属してから詳しく聞くとするかな。ここに名前を書いてくれ」
「はーいって、いやいやいや! 俺まだ学生ですし!」
「なぁに、国が飛び級でって話しだ。だからそこは気にすんな」
「いやいやいや、俺そもそも入る気ないですって」
「そうかい、なら取り敢えずいつでも来れるよってだけ伝えておく、じゃあな」
やっと席を外してくれた。
そう言えばリナは……。
俺はリナの方を見るともうぐっすり寝てしまっていた。
「仕方ないか」
「今日は疲れたっすね」
そう声をかけてきたのは、そう、ジャンだ。
「ああ、本当にな」
「それにしても、ここ数ヶ月本当に楽しかったっす」
「ああ、俺もだ。こんなに楽しいパーティーに誘ってくれて、本当に感謝してる。そして、これからもよろしくな」
「はいっす! こちらこそよろしくっす! できれば一位目指しましょう!」
「う、うーん……そうだな……?」
いやいや、俺のモットーはスローライフ! それじゃあ主旨が変わってくる!
「でもまあ、楽しければいいか」
「……? どうしたんすか?」
「なんでもない。こっちの話だ」
「なんすかそれー! あ、そう言えばお願いがあるっす」
「なんだ?」
「リーダーをアランにしたいっす」
「それは断る」
「ええっ!? なんでっすか!?」
「リーダーとか面倒くさそうだから」
「そんな理由で……」
「そんな理由! とにかく俺はやらんっ!」
「わ、分かったっす」
「分かればいい」
パーティーを追放された俺だったが、もっと楽しいパーティーに出会えた。
当初の望みであった「スローライフ」はまだまだ達成できそうにないけど、俺は諦めない!
俺のスローライフ人生はまだまだ幕を開けてすらいない!
-了-
ここまで読んでいただきありがとうございました!
これで、一応完結にしたいと思います!
また、どこかでお会いできると信じて